Elon Musk氏が2022年にTwitterの最高経営責任者(CEO)に就任して以来、同社は大規模な人員削減、認証バッジ有料化をめぐる物議、複数の技術的障害、広告収入の激減など、波乱に満ちた経緯をたどっている。ユーザーはデータ流出や、Musk氏と従業員のオンラインでの見苦しい口論を目の当たりにした。
その結果、多数のユーザーがTwitterを離れ、かつてはデジタル広場として支持された同サービスの代わりを探しているユーザーもいる。そこで競合他社は、独自のデジタル広場を構築して、Twitterの混乱に乗じて利益を得ようとしている。
オンラインニュースサイトMoneycontrolが3月に報じたように、人気SNSの「Facebook」「Instagram」「WhatsApp」を運営するMetaはTwitterに代わるアプリを構築中だ。このプロジェクトは、当初「P92」とされていたが、現在では「Barcelona」と呼ばれていることが伝えられている。
Barcelonaがアプリの公式名なのか、それともプロジェクトの開発コード名が新しくなっただけなのかは不明だ。
技術系ニュースレターのPlatformerが3月上旬に受け取ったMetaからの電子メールによると、Metaは、「テキストで最新情報を共有するためのスタンドアロンの分散型ソーシャルネットワークを検討している」という。同社は、この声明を複数の報道機関に提供したが、プロジェクトの詳細については秘匿を続けようとしている。
Metaは、クリエイターや著名人が情報を共有できる場所を設ける機会があるとも述べた。確かにその機会があるからこそ、17年前にTwitterが生まれた。
しかし、Twitterに似た新しいアプリに商機があるのは、アイデアが斬新で革新的なものだからではなく、Twitterの不適切な運営や人気の低下、売り上げの減少によって競合製品が生まれる余地が生じたからだ。
Barcelonaに関してこれまでに伝えられた情報は、以下のとおりだ。
アプリ研究者のAlessandro Paluzzi氏によると、BarcelonaはInstagramやFacebookとは別のアプリとなるが、その2つのアプリに使っている認証情報を利用してBarcelonaにログインできるという。
Barcelonaでは、ユーザー名としてInstagramのハンドル名が使われ、文字の投稿は最大500文字までとなる見込みだ。このアプリの大きなセールスポイントは、分散型のソーシャルメディアという点だが、Metaがそれをどのように達成し実現するのかは、定かではない。
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