長く待ち望まれているAppleの拡張現実/仮想現実(AR/VR)ヘッドセットが、6月の世界開発者会議(WWDC)で披露されるとうわさされている。しかし、Appleに詳しい著名アナリストは米国時間3月30日、この複合現実ヘッドセットがWWDC 2023で華々しく発表されるかどうかについて、やや懐疑的な見方を示した。
アナリストのMing-Chi Kuo氏が30日に投稿したツイートによると、Appleは、「AR/MRヘッドセットの発表が、世間をあっと驚かせたあの『iPhone発表の瞬間』の再来となることについて」それほど楽観視していないため、量産を1~2カ月延期したという。この延期によって、ヘッドセットがWWDCで発表されるかどうかについて「不透明感が増した」としている。
Because Apple isn't very optimistic about the AR/MR headset announcement recreating the astounding "iPhone moment," the mass production schedule for assembly has been pushed back by another 1-2 months to mid-to-late 3Q23. The delay also adds uncertainty to whether the new device…
— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) March 30, 2023
Appleは今週、WWDCを6月5日から開催することを発表した。WWDCでは例年、最新ソフトウェアが発表される。Bloombergは2月、同社がAR/VRヘッドセットをWWDCで披露する計画だと報じていた。
AppleのAR/VRヘッドセットは、ほとんどベールに包まれたままだ。何年にもわたり開発中とうわさされてきたこの製品は、MetaやMicrosoftなどのハードウェアに対抗するものとなる。価格は3000ドル(約40万円)程度で(Kuo氏のツイートでは、4000ドル《約53万円》以上になる可能性も示唆している)、Metaの「Quest Pro」に似た機能を搭載するとされている。
AppleがWWDCでヘッドセットを披露するならば、それは複数のデバイスのうちの第1弾である可能性がある。報道では、AppleはARグラスや、より手頃な価格のVR型のヘッドセットも開発中とされている。米CNETのScott Stein記者は、Appleの第1世代AR/VRヘッドセットは、同社の最終目標である可能性は低く、どちらかといえば、「最初の一歩のようなもの」になる可能性が高いとしている。
Appleにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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