「iPhone」の容量が足りない?「iOS」の2つのデフォルト機能で空きを増やそう

Nelson Aguilar (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2023年02月21日 07時30分

 「iPhone」のストレージをほぼ使い切ってしまったら、どうすればいいのだろう。もう最新の「iOS」にアップデートすることも、新しいアプリをダウンロードすることもできない。1枚の写真も、1本の動画も撮影できない。もちろん、ストレージに空き容量を作る方法はいくつかある。すぐに思いつくのは何かを削除することだ。有料プランに申し込んでストレージを増やす人もいるだろう。

iPhoneのホーム画面
提供:NurPhoto/Getty images

 映画やテレビ番組、音楽アルバムのようなサイズの大きいファイルを削除するのも一案だ。だが、ファイルを手放すのには勇気が要る。クラウドサービスを併用すれば、iPhoneのストレージを節約できるが、ファイルを移動する手間がかかるだけでなく、有料の場合もある。ストレージ容量の多いスマートフォンに買い替えるという手もあるが、高くつく選択肢だ。

 どの方法も気が進まないなら、iOSのデフォルトの機能を試してみよう。この機能を使えば、データを削除せずにiPhoneのストレージを解放できる上に、コストもかからない。

 iOSにはiPhoneのストレージを整理し、空き容量を大幅に増やすための設定が2つ用意されている。1つは永久的なもの、もう1つは一時的なものだ。この機能を使ってストレージを解放すれば、最新のアップデートをインストールし、新しい写真や動画を撮影し、多くのアプリをダウンロードできるようになる。具体的な方法を紹介しよう。

iPhone内の写真や動画を最適化する

 カメラロールの写真や動画を削除するのは気が重いものだ。大切な思い出は消したくないし、ミームのスクリーンショットも残しておきたいが、空き容量も作りたい。そんなジレンマを解消する最も簡単な方法は、iPhoneに保存されている写真や動画を最適化することだ。

 iPhoneで写真や動画を撮影すると、デフォルトではオリジナルの高解像度データが端末内に保存される。写真や動画を最高解像度で撮影している場合は、ストレージの容量がかなり圧迫される。60fpsで4K撮影した1分間の動画は約400MB、つまり約0.5GBだ。これはファイルサイズとしてはかなり大きい。

 iPhone内の写真と動画を最適化するには、まず「設定」を開いて「写真」を選択し、「iPhoneのストレージを最適化」をオンにする(事前に、その上の「iCloud写真」の設定を有効にしておこう)。保存されている写真や動画の量によってはかなり時間がかかるが、端末内のデータを大幅に圧縮できるはずだ。

iPhoneの設定画面
「iPhoneのストレージを最適化」を機能させるには「iCloud写真」も有効にしておく必要がある
提供:Screenshot by Nelson Aguilar/CNET

 最適化を実行すると、元の高解像度の写真と動画はiCloudに転送され、端末にはファイルサイズの小さい低解像度バージョンだけが残るため、ストレージをあまり消費しない。高解像度の写真や動画が見たくなった時は「写真」アプリから元のファイルをダウンロードできる。ただし、それなりの速度のネット回線が必要だ。最適化した場合も、最近撮った写真や動画は高解像度のまま残されている可能性があるため、すべての写真や動画をダウンロードしなければいけないわけではない。

 iCloudのストレージが少ないと感じた時は、スマートフォンを買い替えるよりクラウドをアップグレードする方が簡単だ。米国の場合、月0.99ドル(日本では130円)で50GBにアップグレードできる。それでも足りなければ、さらに大きい容量も選択可能だ。200GBで月2.99ドル(同400円)、2TBで月9.99ドル(同1300円)。価格は国や地域によって違う。

 iPhoneでiCloudをアップグレードするには、まず「設定」を開いて自分の名前をタップする。続いて「iCloud」をタップし、「アカウントのストレージを管理」 > 「ストレージプランを変更」と進む。好きなプランを選択し、あとは表示される指示に従うだけだ。iCloudの有料プランにアップグレードすると「iCloud+」にアクセスできるようになり、「iCloudプライベートリレー」や「メールを非公開」といった機能も使えるようになる。

iCloudのストレージ管理画面
わずか130円でiCloudのストレージを拡張できる
提供:Nelson Aguilar/CNET

サイズの大きいアプリを「取り除く」

 iPhoneにインストールしているアプリをすべて使っている人はいないだろう。航空会社のアプリ、サードパーティ製のカメラ、音楽制作アプリなど、多くのアプリはめったに使われないまま、iPhoneに入っている。たまに使うことはあっても、毎日アクセスする必要はないのだから、どうしてもストレージ容量が必要な時はiPhoneから取り除くことを検討しよう。

 例えば、最新のiOSアップデートをダウンロードしてインストールする場合、「iOS 16」のような大型アップデートは5GB強の容量が必要になる。「iOS 16.1」のような細かいアップデートの場合は1GB程度だ。アップデートに必要な空き容量が足りない場合は、iPhoneから出番の少ないアプリを取り除こう。「取り除く」は「削除」とは違う。アプリをインストールした状態と、削除した状態の中間のイメージだ。

 まずは「設定」を開いて「一般」をタップし、「iPhoneストレージ」の画面でストレージの消費量が大きいアプリを確認する。「写真」や「メッセージ」など、一部のApple製アプリは取り除けないので注意が必要だ。取り除きたいアプリが見つかったら、そのアプリの名前をタップして「Appを取り除く」をタップする。少し待つと、アプリ本体分のストレージが解放され、そのアプリが使っていた書類とデータだけが端末に残る。

iPhoneストレージ画面
アプリを削除するには「Appを取り除く」を2回タップする
提供:Nelson Aguilar/CNET

 ソフトウェアをダウンロードするために一時的に空き容量が必要な時は、前述した「iPhoneストレージ」の画面で使っていないアプリを見つけ、どんどん取り除いていこう。アプリを取り除くことで解放されるストレージの量は、アプリ名の選択時に表示される画面で、「Appのサイズ」の横に書かれた数字で確認できる。なお、「書類とデータ」が使用している容量はそのまま端末に残る。この分のストレージも解放したい場合はアプリを削除するしかない。

 必要な空き容量を確保できるまでアプリを取り除いていこう。当然だが、取り除いたアプリは使えなくなる。取り除いたアプリを端末に戻したい場合は、「iPhoneストレージ」から該当するアプリをタップし、再インストールする。取り除いたアプリがホーム画面に残っている場合は、タップするだけで再インストールが可能だ。サインインし直す必要もない。まるで削除したことなどなかったかのように、再びアプリを利用できるようになる。

 

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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