スマートロック「SESAME(セサミ)」などを展開するCANDY HOUSEは10月14日、スマートフォンを使ったクラウド型顔認証システムなどを手掛けるアスタリスクと資本業務提携を結んだと発表した。顔認証でドアの解錠ができるスマートロック「AsReader GoMA(アズリーダーゴマ)」をオフィススペースなどに導入していく。
CANDY HOUSEは、シリコンバレー発のスマートロックメーカー。SESAMEシリーズをはじめ、IoTスマートホームデバイスの製造、販売、開発を担う。手頃な価格で買えるスマートロックをそろえ、家庭用として人気を集める。
一方、アスタリスクは「モノ認識」と「モバイル」をキーワードに、自動認識技術を活用した業務改革のソリューションを提供。4月にはスマートフォンで⼿軽に利⽤できるクラウド型顔認証「AsReader One(アズリーダーワン)」を開発し、この技術とスマートロックを組み合わせたサービスを検討していたという。
CANDY HOUSEとアスタリスクには、伊藤忠、伊藤忠紙パルプが出資しており、今回の資本業務提携はそれぞれの出資会社を経て実現したもの。「顔認証技術のAsReader OneとスマートロックSESAMEを組み合わせ、顔認証でスマートロックが開けられるシステムを展開している。アスタリスクはオフィスや店舗など、業務用の入退出管理システムの開発を進めており、そこで採用するスマートロックとしてSESAMEを使用してもらう」と、CANDY HOUSE CFOの西依純平氏は今回の提携内容を説明する。
使用するスマートロックは既存のものを使い、API連携することで業務用途として利用してもらう計画。「SESAMEは家庭用を中心に取り組んできており、手頃な価格で本格スマートロックを提供することで、お客様を獲得してきた。今回の資本業務提携を機にBtoB領域にも進出していきたい」(西依氏)と新たなステージへと踏み出す。
あわせて、アスタリスクからも出資を受け、開発資金に充てていく計画。「2022年内に新製品の発表を予定しており、現在、開発を進めている最中。2022年は深センに拠点を構え、商品リリースのスピードも上げていけると思う」(西依氏)と開発体制も整える。
西依氏は「スマートロックは数多くの会社が参入している分野だが、CANDY HOUSEの強みは知名度だと思っている。BtoCで得た知名度をBtoBへの足がかりにしていきたい。この知名度が得られたのは、いいものをできるだけ安価に、素早くお客様に届けてきたからこそ。この強みをさらに伸ばしていく」と自信を見せた。
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