MIWA Akerun Technologiesは7月15日、賃貸物件の内見、入居、退去までの管理業務をスマートロックを活用して効率化する「Akerun.Mキーレス賃貸システム」を発表した。賃貸物件の物理鍵をスマートフォンアプリやICカードを活用したスマートキーへと置き換えられる。提供開始予定時期は2023年1月。価格などは個別見積もりになる。
Akerun.Mキーレス賃貸システムは、内見時に、一時利用のテンキー用暗証番号を発行し、不動産仲介会社などへの物理鍵の受け渡しのための移動や管理業務が不要になることで、業務効率や生産性を大幅に向上できることが特徴。ウェブ管理システムから賃貸物件のデジタルな鍵を発行するため、入居者はスマートフォンや普段利用しているICカードを鍵として利用できるため、セキュリティリスクを伴う物理鍵の複製や管理が不要。退去時の鍵の回収や交換の手間、コストも削減できるとしている。
「不動産管理会社は現地に出向く作業が増えると負担も増える。そのため、現地に行く物理的な作業は避けたいというのが現状。現在、一般的な物理鍵の貸与はセキュリティリスクが存在する。これらを解決するのがAkerun.Mキーレス賃貸システム。物理鍵いらずで鍵管理の無駄をなくせる」とMIWA Akerun Technologies 代表取締役の渡邉宏明氏は説明する。
入居者側は、物理鍵を持ち歩く必要がなく、スマートフォンアプリやICカード、テンキーで自宅の施解錠が可能。宅配サービス、家事代行、ペットシッター、介護などの住宅向けのサービスをキーレスで安心に使えるようになるといったメリットがあるという。
賃貸物件の管理については、大手の管理会社への集中化が進んでいるとのこと。一方で、不動産業界に従事する人の平均年齢が高齢化している。渡邉氏は「日本の社会全体で高齢化が課題になっているが、その課題に先んじて向き合っているのが不動産賃貸業界。Akerun.Mキーレス賃貸システムは物理鍵のやりとりをなくすことで、業界の人手不足にも貢献できる」と話す。
MIWA Akerun Technologiesは、Akerunブランドを展開するPhotosynth(フォトシンス)と美和ロックによる合弁会社。2021年9月から提供しているスマートライフシステム「Akerun.M」をはじめ、住宅向けスマートロックを活用したサービスを開発している。
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