「Google Wallet」は「Google Pay」とどう違う?--その歴史から解説 - (page 2)

Nelson Aguilar (CNET News) 翻訳校正: 編集部2022年05月25日 08時00分

Google Wallet+Android Pay=Google Pay

 Googleは2018年、Google WalletとAndroid Payを統合し、Google Payとすることを発表した。Androidスマートフォンで非接触型決済を行っているユーザーにとっては、おそらくこのサービスが最も馴染みのあるものだろう。Google Payは両方のサービスの機能を備えている。店頭での非接触型決算とP2Pのオンライン送金が1つのアプリにまとまった。

 Google PayはAndroidユーザーのためのメインの「ウォレット」として引き継がれた。航空券、交通機関の定期券、イベントのチケット、ジムの会員権、ギフトカードなどをまとめておくハブになった。また、「Chrome」ブラウザーの自動入力機能も加わり、Androidユーザーはオンライン購入にもGoogle Payを使えるようになった。

Google Pay
Google WalletとAndroid PayはGoogle Payに統合された。
提供:Taylor Martin/CNET

「Google Pay Send」というサービスもあった

 Google WalletとAndroid Payが統合された後、Google PayでP2P送金ができるようになるまでに数カ月を要した。そこでGoogleは、P2P送金機能としてGoogle Walletを再設計して「Google Pay Send」とした。

 同社は、Google PayにP2P送金機能を追加した2020年にGoogle Pay Sendの提供を終了した。

Google Payが打ち切られ、再設計される

 Googleはインドで、Google Payの再設計版「Google Tez」のテストを実施していた。この新たなバージョンのGoogle Payでは、メッセージング、取引履歴、領収書のスキャンなどの新機能も使えた。また、デビットカードによる送金では、小額の手数料を徴収するようになった。

 このバージョンのGoogle Payは、新しいアプリとして「Google Play」ストアに登場したが、旧版のGoogle Payも存続していた。同社は2021年4月、米国での旧版Google Payの提供を終了した。

そしてGoogle Walletの再登場

 同社は、Google I/O 2022でAndroidおよび「Wear OS」向けのGoogle Walletの再来を発表した。今度のGoogle WalletはGoogle Payによく似たもので、デビットカードとクレジットカード、航空券、イベントチケット、予防接種証明カード、デジタルIDと運転免許証を保存できる。

Google Wallet発表
Google WalletはGoogle I/O 2022で発表された。
提供:Screenshot/Google

米国在住の場合、どのサービスを使うべきか?

 Google Walletは、日本、メキシコ、オーストラリア、香港、フランスを含む39カ国で、アップデートを通じてGoogle Payと完全に入れ替わる予定だ。

 米国かシンガポール在住の場合、Google Walletは、ホテルの鍵、運転免許証、航空券などを保管したり、非接触型決済を行ったりするメインのAndroid決済サービス兼ウォレットになる。Google Payも存続する見込みだが、こちらは友人や家族への送金のためのサービスとしてのみ機能するようになる。

 インドではGoogle Walletへのアップデートはないため、人々は現行のGoogle Payを日常のデジタルウォレットとして使い続けることになるだろう。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]