ZOZOマリンスタジアム開催「バンナムフェス2nd」で見た“夢のようなステージふたたび”

　CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント関連も取材している佐藤が担当。今回は、5月14日と15日にZOZOマリンスタジアムにて行われたライブイベント「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル 2nd」（バンナムフェス2nd）の模様をお届けする。

　バンダイナムコエンターテインメントフェスティバルは、バンダイナムコグループから生まれたアイドル、そしてタイトルのテーマソング・主題歌を担当するアーティストたちが出演するエンターテインメントライブ。2019年10月に東京ドームで初開催され、その時点でも2020年の次回開催を告知。その後バンナムフェス2ndとして2021年2月の開催を発表していたが、新型コロナウイルス感染症の影響により延期。会場をZOZOマリンスタジアムに移し、前回から約2年半ぶりに開催することとなった。

　今回は「アイドルマスター」シリーズをはじめ、「電音部」や「アイカツ！」シリーズ、「ラブライブ！」シリーズのキャストや、「テイルズ オブ」シリーズ、「機動戦士ガンダム」シリーズのテーマソング・主題歌を担当するアーティストも登場。両日とも5時間近くにもおよぶステージが行われた。

　なお公演は新型コロナウイルス感染症の影響と感染拡大防止、ならびに飛沫防止の観点から公演中の声援やコールは控えることとなっていた。そのため出演者のパフォーマンスやトークに対しては、拍手を送ったりコンサートライトを振って応えていた。また国内外に向けて、オンラインによる配信を実施していた。

　ステージでは、各作品のオープニングやエンディング、名シーン、ステージシーンなどをLEDに映し、それを背景に出演者が歌唱する形で進行。また、MCはヒャダインさんと宇垣美里さんが両日とも担当し、各作品や出演者を紹介するトークコーナーも行われた。

　ZOZOマリンスタジアムは野外球場となっており、DAY1では大雨の予報が出されていた状況もあってか、雨天決行ながらも天候が心配される声も挙がっていた。実際に当日も午前中は雨が降ったとされていたが、開演時には天候が回復。時間の経過とともに太陽の光が差し込み青空も見えるような、屋外ライブを楽しめるような環境でイベントが行われた。

　その口火を切ったのは「アイドルマスター ミリオンライブ！」。ミリオンスターズを代表しての9人による「Dreaming!」で、バンナムフェス2ndがスタートした。

　このあとはユニット曲の披露に。花咲夜による「百花は月下に散りぬるを」では、炎があがる演出のなか、扇子使ったパフォーマンスを展開。miraclesonic★expassionによるノリノリになれるダンスナンバー「絶対的Performer」では、「On・The・Wave！！」の掛け声で観客も手を掲げ、一体感を生み出していた。そして、ミリオンスターズにおける中心的な存在の3人によるストロベリーポップムーンは、爽快感のあるアイドルソング「ABSOLUTE RUN!!!」を歌っていた。

　最後には、再度9人が揃って、スマートフォン向けゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ！ シアターデイズ」（ミリシタ）の4周年記念楽曲である「Harmony 4 You」を披露。ミリシタにおける同曲のMVが流れるなかで歌い、序盤の盛り上げに一役買うステージとなっていた。

　これに続いたのは「ラブライブ！スーパースター!!」のLiella!。メンバー紹介の映像を経ての1曲目は、TVアニメ1期のオープニングテーマである「START!! True dreams」。メンバーが躍動するオープニング映像を背景に、キャストも同じように歌い踊るという、ラブライブ！シリーズにおけるライブステージの特徴でもあるシンクロパフォーマンスを、あいさつ代わりに披露。続けての「だから僕らは鳴らすんだ！」では、間奏で体や足を叩くような振り付け、そしてキャストから促されてのクラップで一体感を高めていた。

　それぞれが挨拶したあとは、TVアニメ第10話挿入歌である「ノンフィクション!!」に。すみれの決めセリフである「ギャラクシー！」をペイトンさんがポーズとともに決め、LEDに映し出されるアニメPVではすみれが、ステージではペイトンさんがセンターに立ちパフォーマンス。さらにヒップホップテイストの「Day1」でもペイトンさんを中心としてラップを織り交ぜながら歌い、大人びた雰囲気ですみれのショータイムのようなステージが展開された。

　さらにラジオをテーマにした楽曲で、ハーモニーをきかせた歌いだしも特徴的な「Shooting Voice!!」を経て、締めくくりは1stアルバムの表題曲でもある「What a Wonderful Dream!!」。今回5人が着用していた衣装と野外というシチュエーションは、実写MVをほうふつとさせるもの。フォーメーションダンスを駆使したステージを6曲駆け抜けるように披露して、観客を魅了するものとなっていた。

　続いては「ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会（ニジガク）は、ソロ活動をコンセプトとしたスクールアイドルグループとなっているが、バンナムフェス2ndではグループ内ユニットによるステージで、メンバーが2日間に分かれて出演した。

　DAY1では「A・ZU・NA」（大西さん、前田さん）と「R3BIRTH」（※読み方は「リバース」）（小泉さん、内田さん、法元さん）が登場。A・ZU・NAが歌ったのは「Maze Town」。“A・ZU・NAランドのお化け屋敷”をイメージさせるようなホラーテイストのゴシックメタル曲で、今回は不在だった優木せつ菜役の楠木ともりさんのボーカルものせる形で、独特な世界観を表現。R3BIRTHによる「MONSTER GIRLS」は、スマートフォン向けゲーム「ラブライブ！スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」（スクスタ）のライブMVを背景にパフォーマンス。日本語、英語、中国語が織り交ぜられた歌詞が特徴の楽曲を、パワフルに歌っていた。

　ここからは5人が揃って、ニジガク始まりの曲である「TOKIMEKI Runners」、「Love U my friends」と続けて、最後は「Just Believe!!!」を披露。爽快感があふれるニジガクの全体曲でもある1st、2nd、3rdアルバム表題曲の3つで締めくくった。

　「アイカツ！」シリーズのステージでは、まず「アイカツスターズ！」のエンディングテーマ「episode Solo」を、遠藤さんと堀越さんがエンディングアニメ映像を背景に歌うところから始まり、「アイカツ！」エンディングテーマの「ヒラリ/ヒトリ/キラリ」を、霧島さんとささかまさんで歌うという、このあとも含めて歴代エンディングテーマの披露が続いていく流れとなっていた。

　「アイカツフレンズ！」の「プライド」では逢来さんに加え、同作に神城カレン役として出演している田所あずささんがサプライズとして登場。後のトークでは、本来この曲は田所さんと、明日香ミライ役の大橋彩香さんの2人で歌う曲となっているなか、この2人で歌うことが初めてであることを触れていた。そして「アイカツ！」の「チュチュ・バレリーナ」を、藤城リエさんと遠藤瑠香さんが歌唱。エンディングテーマならではの、楽曲が持つ強さを感じさせるパートとなっていた。