米ブラックフライデーのオンライン支出は、小売業者が年末商戦に向けたセールを前倒しで始めていたこともあり、やや抑えられたようだ。米国時間11月27日に明らかにされた「Adobe Analytics」の数字はそのようになっている。
Adobe Digital InsightsのリードアナリストVivek Pandya氏は、「ブラックフライデーはここ数年、成長傾向にあったが、初めて逆に転じた」と述べた。「買物客は戦略的にプレゼントの買い物をしている。シーズンの非常に早い時期に購入し、最もお得に買い物ができるようショッピングのタイミングを柔軟にしている」(Pandya氏)
2021年のブラックフライデーのオンライン支出は89億ドル(約1兆円)で、2020年の90億ドルをわずかに下回った。また、これまでのところ、シーズンを通してオンライン支出は好調だ。
Adobeによると、このホリデーシーズンでこれまでに売上高が30億ドル(約3400億円)を超えた日は19日あった。2020年の同時期に30億ドルを超えたのは5日だったという。
Adobeは、1兆を超える米小売サイトへの訪問、1億種類の販売商品、18の製品カテゴリーなどのオンラインの消費者取引を分析している。
Adobeによると、これまでに最もオンライン支出が多いカテゴリーは、玩具、書籍、ビデオゲーム、家電製品などだ。しかし、買物客がいつでも簡単に欲しいものを入手できるわけではないようだ。「在庫切れ」のメッセージは11月、2020年1月のパンデミック前と比べて124%増加している。電子機器、家電製品、日用品、雑貨および園芸用品は、最も在庫切れが多かったとみられる。
「カーブサイドピックアップ」(オンラインで注文した商品を店舗の駐車場などで受け取ることができるサービス)が増加していることもトレンドの1つだ。11月これまでに、パンデミック前の2019年11月と比べて70%増加している。後払い決済サービス(BNPL:Buy Now, Pay Later)の利用も11月、大きく増加しており、2019年11月と比べて合計支出額で422%、注文件数で438%増加している。
Adobeによると、オンライン買物客はやはりモバイルで閲覧し、デスクトップで購入する傾向が高い。ブラックフライデーに、小売サイトへの訪問数に占めるスマートフォンの割合は62.2%だったが、オンライン売上高に占める割合は44.4%にとどまった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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