Googleは米国時間8月2日、フラッグシップスマートフォンシリーズの最新世代となる「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を発表した。これらのモデルは、群雄割拠の市場に君臨するAppleやサムスンと競合することになる。2021年秋に発売予定のこれらの5Gスマートフォンには、Googleが社内で設計した新しいシステムオンチップ(SoC)が搭載されている。
ほとんどの「Android」スマートフォンメーカーと同様、Googleも長い間、自社製デバイスにQualcommのSoCを搭載してきた。しかし、デバイスの頭脳となるプロセッサーを独自に設計することで、Googleは自社が最も重要とみなす機能に合わせて、チップをより適切にカスタマイズすることができるようになった。「Tensor」と呼ばれるこの新チップは、コンピューティング能力を高め、「Pixel」スマートフォンの動画機能を強化するほか、以前のPixelモデルではライバルに後れをとっていた機能も拡充する。
この新しいチップは、Googleのスマートフォン事業の大規模な刷新の一部に過ぎない。ハードウェア面で最も顕著な変更は、本体背面の上部に帯状に配置された黒いカメラモジュールだ。これとは対照的に、2020年の「Pixel 5」のカメラは、本体背面の左上にある丸みを帯びた小さな四角形の中に格納されていた。Pixel 6とPixel 6 Proはいずれも、Pixel 5より150%多くの光を取り込む新しいセンサーと超広角レンズを搭載している。Pixel 6 Proは、それらに加えて、4倍光学ズームの望遠レンズも備える。
また、Pixel 6とPixel 6 Proは以前のモデルよりもカラフルで、薄いグリーンまたはブルー、ピンクなどのパステル調のカラースキームが採用されている。Pixel 6のディスプレイは6.4インチで、本体の前面全体を覆っている。一方、Pixel 6 Proのディスプレイは6.7インチだ。どちらも2020年の6インチのPixel 5から大型化している。
価格と具体的な発売日はまだ発表されていない。前モデルのPixel 5は2020年10月に発売され、価格は699ドル(日本では税込み7万4800円)からとなっていた。
Googleはプレミアムスマートフォン市場で苦戦し続けているため、Pixel 6シリーズには大きなプレッシャーがかかっている。スマートフォンソフトウェアに関して言えば、GoogleのAndroidは世界で最も広く使用されているモバイルOSであり、全世界で出荷されるスマートフォンの10台中約9台に搭載されている。だが、Googleの自社ブランドのスマートフォンは人気を集めるのに苦労しており、売り上げは何年も低迷している。Googleの幹部は以前、Pixelが伸び悩んでいる理由として、Appleとサムスンがけん引するプレミアムスマートフォン市場の競争の激しさを挙げたことがある。
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