Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏が米国時間6月2日、9月より少なくとも週3日のオフィス勤務を開始するよう従業員に要請したことに対し、一部の従業員グループが異議を唱えているようだ。
従業員らはCook氏に宛てた社内書簡の中で、リモート勤務の頻度について、個々のチームに判断を委ねるべきで、「全従業員に一律に適用されるポリシー」は存在しないと主張している。The Vergeが4日、書簡の内容を明らかにした。さらに、この問題について、この1年「ただ聞き入れられないだけでなく、意識的に無視されている」と感じているとしている。
「リモートワーク/柔軟に仕事場を選ぶ勤務形態に関して、幹部チームの考え方と、多くのAppleの従業員の実体験との間にずれがあるように感じる」(書簡)
さらに、「われわれの多くは、自分の家族、幸せ、最高の仕事をするための権利と、Appleの一員であることのいずれかを選択しなければならないと感じている」とし、「多くの人はそのような選択をしたくない」と述べている。
Appleは、対面でコミュニケーションを取ることで、画期的なビジネスを育むことができるという考え方で良く知られている。Appleの精巧なドーナツ型の本社には、共同創業者Steve Jobs氏の考えが反映されている。巧みに設計されたオフィス空間が、従業員の間の予期せぬ相互作用を生み、まったく新しいソリューションが生まれるような何気ない会話などにつながるというものだ。
書簡の執筆者らは、コロナ禍でリモートのやり取りが対面の場合とまったく同じように効果的となり得ることが示されたとしている。
The Vergeによると、この書簡はApple従業員約80人が執筆、編集した。約2800人のメンバーが所属する、リモート勤務推進派のためのSlackチャネルから始まったという。
米CNETはAppleにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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