Loop Now Technologiesは4月6日、縦型のショート動画広告を展開する「Firework(ファイヤーワーク)」が日本市場へ本格参入すると発表した。同社は、シリーズAラウンドでLightspeed Ventures、IDG Capital、GSR Venturesなどから総額約50億円を調達している米シリコンバレーの動画スタートアップだ。
Fireworkはもともと、スマホ画面を傾けることで縦でも横でも動画を楽しめるユニークなショート動画アプリを2018年から提供しており、TikTok対抗サービスとしても注目されていた。しかし、事業を運営する中で、多くの事業者(媒体者、アプリ運営社、すべての企業)の動画利用を促進するインフラ事業の方が需要が高いと判断し、現在はB2B2Cにビジネスモデルを転換している。ただし、Fireworkアプリはまだ一定数のユーザーがいるため提供を続けるという。
日本では、クライアントのウェブサイトやアプリにFireworkを簡単に導入できるサービスを展開していくという。米国、インドに次ぐ第3の重点市場として、創業者でありCEOのVincent Yang氏が⽇本市場をリード。また出資元であるPresidio Ventures(住友商事)と朝⽇メディアラボベンチャーズ、そして戦略事業パートナーを結ぶデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムと連携し、EC、広告やメディアビジネス領域に注力していくとしている。
Fireworkは、InstagramやSnapChatでは当たり前となっている縦型のショート動画広告のフォーマットを、ウェブサイトに簡単に構築できることが特徴。「スマホで撮影・話して・アップロードするだけ」で、ストーリーを効果的に伝えられると説明する。さまざまな広告デマンドを⽬的によって使い分けることもでき、ウェブストーリープラットフォームとして動画を元にした広告機能の充実化も図っているという。
すでに世界中で約700のウェブサイト、30以上のアプリ、7つのモバイル通信会社、5つのウェブブラウザがFireworkを導⼊し、⽇本国内においても100以上のウェブサイトに導⼊されているという。これらのネットワークにはすでに⽉間2.5億の訪問数があるとしている。
同社は、近年のSNS プラットフォームの隆盛により、企業やブランドにとって本来価値のあるトランザクションを⽣み出すためのウェブサイト(オープンウェブ:⼀企業の持つクローズドなプラットフォームではなく、誰もがアクセス可能なウェブの領域)が危機に陥っていると指摘。これまでのウェブサイト上の体験をアップグレードし、さらにオープンウェブの世界をつなげることで、「本来の主役であるウェブサイトに主権を取り戻すことを⽬指す」としている。
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