従業員の今後の働き方について検討する企業が増えている。オフィスでの勤務、リモート勤務、あるいはこの2つの組み合わせといった形態が考えられる中、動画チャットサービス大手のZoom Video Communicationsは、会議プラットフォーム「Zoom Rooms」に新たな機能を追加した。これは仕事をする場所にかかわらず、従業員の健康と生産性を向上させようとするものだ。
Zoom Roomsは、会議室などに設置された端末から複数人で遠隔会議に参加できるというもの。新機能では、Zoom Roomsとモバイルデバイスのペアリングが可能になり、スマートフォンから直接、より簡単に会議に参加できるようになった。また「Zoom Rooms Controller」アプリをダウンロードすると、スマートフォンがリモコンになり、会議の開始と参加が可能なほか、音声、動画、参加者を管理できる。
新型コロナウイルスによるパンデミック以前から、顧客はこうした変更を求めていたと、Zoom Roomsの責任者を務めるJeff Smith氏は米CNETに語った。しかし、これらの機能があれば、会議室に置かれた1つのコントローラーに参加者全員が触らざるを得ないといった事態を防げるため、現在の状況ではこうした機能はさらに重要になってきている。
ほかにも、会議室にいる人数をアカウント管理者がリアルタイムで閲覧できる新機能が導入された。これはソーシャルディスタンス(社会的距離)のガイドラインの順守や、会議スペースが密になることの回避に役立つ。この情報は会議室の外のスケジュール作成用ディスプレイに表示させることもできるので、部屋に入ろうとする人も、それぞれの部屋の定員を入室前に確認できる。
さらに、顧客の大きな懸念の1つが、オフィスに戻ると必要になる適切な換気の問題だと、Smith氏は指摘する。会議室に「Neat Bar」(Neatが提供する会議室用デバイス)を設置すると、デバイスに組み込まれた環境センサーが、会議室内の空気の質や湿度、二酸化炭素濃度などをモニターしてくれる。
新しいバーチャル受付機能では、「Zoom Rooms for Touch」(タッチ用Zoom Rooms)デバイスを使うことにより、建物を訪れるゲスト向けにコンタクトレスでの入場対応が可能になる。また、Zoom Rooms for Touchデバイスから直接、画面共有中のデスクトップをコントロールできるようになるという。また、Zoom Rooms for Touchのホワイトボードを使った場合、その内容をZoomのチャットや電子メールで送信できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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