L'Orealは、拡張現実(AR)を利用してバーチャルな化粧ができる新しいツールを発表した。
新型コロナウイルスのパンデミックにより、多くの人が突然リモートの在宅勤務を強いられることになった。この変化により、「Microsoft Teams」や「Zoom」を利用したオンラインのミーティングが、現実で顔を合わせる機会に取って代わった。
それが同僚や上司であれ、友人や家族であれ、実際に会うよりオンラインで会う機会が多くなった相手に対して、人々は自身のイメージを維持したいのかもしれない(少なくともそう見える)。これにより、一部の人は化粧に力を入れる事になる。化粧で綺麗になった状態で画面に映りたいが実際には何も付けたくないという人は、L'Orealの新ツールに興味を持つかもしれない。
L'Orealが発表した「Signature Faces」は、世界各国のインフルエンサーが自撮り画像や動画コンテンツを撮影する際に使用しているリアルタイムのカメラフィルターに似たソリューションだ。
「従来の化粧の限界を取り払い、自信と大胆さを併せ持つデジタルルックを表現する」ため、3つのテーマから10製品を適用できる。
「Snapchat」や「Instagram」、「Google Duo」で利用でき、さらに「Snap Camera」に対応しているため、「Skype」やZoom、「Googleハングアウト」、「Houseparty」などでも利用できる。
Signature Faceには2年前にL'Orealが買収した人工知能(AI)関連企業のModiFaceが関係している。この買収は、L'Oreal とFacebookとの提携につながり、バーチャルで化粧品を試す機能がFacebookに追加された。対象となるのは、MaybellineやNYX、Giorgio Armani、Yves Saint LaurentやUrban Decayなどの製品だ。
L'Orealがこのバーチャルな「お試し」サービスを初めて公開したのは2018年のことだ。しかし、多くの人々が在宅勤務をしている現在、このサービスはバーチャルな化粧に新たなアイデアのヒントをもたらした。販促のためのツールとしてだけではなく、ビデオ会議で自身のイメージを保つためのツールとして活用できるのだ。
あるいは、これはバーチャル加工がセルフィーやインフルエンサー用の利用を超えて拡大していく先触れなのかもしれない。在宅勤務が現代の勤務形態として定着するならば、いつの日かバーチャル加工はわれわれにとって当たり前の日常生活の一部となるのかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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