Appleがまもなく導入する「iOS」のプライバシー設定変更をめぐる同社とFacebookの対立が続いているが、Facebookは、公に繰り広げられているこの戦いにおける新たな動きに出た。
Facebookは米国時間2月1日、「小規模企業のために」と題した12月のブログ記事を更新した。その中で、Appleの通知画面と同時に同社独自の通知画面を表示することにより、「当社がどのようにパーソナライズ広告を活用しているかに関する追加情報を提供」することを明らかにした。さらに、Appleのプロンプトが「パーソナライズ広告の利点に関する情報をまったく提供しない」として批判した。
Appleは新しいプライバシー設定を、「iOS 14」の次期アップデートの一環として「早春に」導入する予定だ。これがひとたび導入されれば、アプリは、アプリ、ウェブサイト、プラットフォームにわたるデータやアクティビティーを追跡する前に、ユーザーの許可を求めなければならなくなる。
更新されたブログ記事では、「FacebookやInstagramに対するプロンプトに同意する場合、これらのアプリに表示される広告は変わらない」として、プロンプトに同意しなかったとしても「広告はやはり表示されるが、それらはあなたにあまり関係のないものになる」と説明している。また、これに同意することは同社が「新しい種類のデータ」を収集することを意味するものではなく、「ユーザーにより良いエクスペリエンスを提供し続ける」ことになるとしている。
Facebookのプロンプトは、そうした追加情報をユーザーが参照できるように、Appleのプロンプトとともに表示される。Facebookは、「当社はユーザーがその追加情報を知る権利があると考えており、Appleは情報提供を認めると述べている」としている。
1日のアップデートは、両社間の激化する対立における最新の動きだ。Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏は、1月28日にオンラインで開催された「International Data Privacy Day」のパネルディスカッションに参加し、Facebookによるこれまでのユーザーデータやプライバシーの取り扱いについて、何度もあからさまに攻撃した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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