セガは、同社が展開しているアクションパズルゲーム「ぷよぷよ」について、同タイトルをプレイすることが脳にどのような影響を与えるのかを探るべく、「ぷよぷよeスポーツ」を用いた初の脳活動計測を実施。その結果、ぷよぷよをプレイすることで、脳の活性化が見られたことを公表した。
今回の実験は、公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授による協力のもと、「NIRS」(ニルス)という脳血流量の変化を調べる実験を活用し、大学生6名を対象に実施。PS4用ソフトのぷよぷよeスポーツを用いて、1人でタイムアタックをプレイした場合と、eスポーツを意識し、2人で対戦プレイをした場合の脳活動の違いについて調査した。その結果、いずれも平常時より脳の活性化が見られたとしている。
篠原教授は、今回のぷよぷよをプレイすると脳の活性化が見られるという結果から「子供の知育や高齢者の認知機能低下予防にも役立つ可能性なども考えられる」とコメント。実験により、ゲームプレイ中は脳の前頭前野と頭頂連合分野という部分の活性化がみられたとしている。前頭前野はワーキングメモリーをつかさどり、頭頂連合分野はワーキングメモリーとして情報を短時間記憶し処理するための機能をつかさどる、人間の日常生活や学習を支える重要な脳の部位であり、そこに活性化が見られるという結果は、ぷよぷよのゲームプレイが人間の脳にとって良い影響をもたらす可能性があると考えられるという。
また、1人プレイと2人対戦でのプレイの、2つの実験を行ったが、2人対戦ではさらに脳の活性化が見られたという。これは対戦相手の様子や画面の状況を見てプレイする必要があるからと推測されるとしている。これについては「対戦で相手を意識したり、勝利したい気持ちでプレイしたりすると、ドーパミンやノルアドレナリンの分泌が増し、脳の線条体や側坐核(やる気や意欲の中核)の活動が高ま ることで、やる気アップにもつながる。対戦というコミュニケーションがあるゲームのプレイは脳の健康にとって良いことなのかもしれない」とコメントしている。
(C)SEGA
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