トビー・テクノロジーは6月3日、視線の動きを計測し、マーケティングや学術研究などに役立てるウェアラブルアイトラッキング「Tobii Pro グラス」に最新モデル「Tobii Pro グラス3」をラインアップした。より広範囲な視野の計測ができ、Android OS上での使用も可能になった。
Tobii Proグラスは、メガネ型の視線計測デバイスで、シーンカメラ、録音マイク、ジャイロ&加速度センサーなどを内蔵。従来、レンズの内側に付けられていた4つのアイカメラと16個のLEDをTobii Pro グラス3では、レンズ内に収めることで、視野を遮らず、より広い範囲での計測ができる。
Android OSに対応し、スマートフォンでの録画再生も実現。これは、PCでの録画再生だと取り回しがしづらいというユーザーの声を受けて対応したもの。スマートフォンとTobii Pro グラス3はWi-Fiで接続され、その場で確認が可能だ。
中央に設けたシーンカメラは、画角を約40%広げることで、上下左右の視野を拡大。上目で見る作業や手元、足元作業での視線も捉えられ、より自然な状態での視線計測を実現する。
オプションとして日光対策用の「G3保護レンズ」を用意することで、屋外計測への対応も強化。運転、自販機、交通広告調査など屋外でも天候に左右されず視線計測ができる。
トビー・テクノロジーでは、デバイスであるTobii Pro グラスとともに、視線入力データの収集や分析まで一貫して手掛けていることが強み。最近では、新型コロナウイルス感染拡大を受け、使い方に変化が見られているという。
マーケティング関連では、ソーシャルディスタンスにより、レジ前で間隔を空けて並ぶ、買い物に行く頻度が下がる、買い物時間が短くなるといった買い物行動に変化が出てきているとのこと。そのため今まで「ついで買い」を促していたレジ横の商品などの動きに変化が出始めているという。すでに、店頭でのレイアウトについて調査の問い合わせなども入っているとのこと。
あわせて、巣ごもり需要が高まったネット通販も、利用者が増えるに従い、ユーザービリティの見直しなど視野に入ってきているという。
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