FacebookとTwitterは、従業員に在宅勤務を許可するポリシーの大きな変更を発表したが、Googleは、職場の優先項目を大きく変えるつもりはないようだ。最高経営責任者(CEO)のSundar Pichai氏は米国時間5月22日に公開されたWiredのインタビューで、Googleはより慎重なアプローチを取ると語った。
Pichai氏は、「いつもは一緒に働いていないさまざまなチームが集まってブレーンストーミングをする、クリエイティブなプロセスで、われわれは素晴らしい生産性を発揮する」と述べた。「われわれは今後も、研究し、調査し、データから学び、何が機能するかを学んでいく」(Pichai氏)
Pichai氏がこのように発言した前日には、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏が、一部の従業員に永続的な在宅勤務を認めることを明らかにしていた。Zuckerberg氏は、今後5~10年のうちに従業員の約半数がテレワークになる可能性があると述べた。Twitterも2週間ほど前に同様の発表をしている。TwitterのCEOであるJack Dorseyは先週、同氏が経営するモバイル決済のSquareにも在宅勤務を無期限で許可すると通知した。
新型コロナウイルスによって世界中で前例のないオフィスの閉鎖を余儀なくされたことから、世界最大規模のハイテク企業が事業に対するアプローチを見直している。そのような状況が、リモートワークを許可するかどうかという議論に現れている。Pichai氏は5月に入り、2020年中は多くの従業員が在宅勤務になる可能性が高いと述べていた。先週には、2020年末まで収容人数の20%または30%でオフィスを稼働し、従業員は交代でオフィスに出勤することになりそうだと話した。
Googleは、大規模にオフィスを拡大する計画を進めており、無秩序に拡大しているカリフォルニア州マウンテンビュー本社の大幅な拡張を予定している。また、カリフォルニア州サンノゼの大規模キャンパスと、改修したニューヨーク市のビルにも資金を投じている。リモートワークはこれらのプロジェクトに影響しないとPichai氏は述べた。
同氏は、「どのような状況でも、人々が集まるための物理的な空間が絶対に必要だと私は考える。われわれは今後、大きく成長する計画だ」とした。「したがって、なんらかの軌道修正があったとしても、当社の既存の敷地が問題になることはないと考えている」(Pichai氏)
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために実施されたロックダウン措置は、同社に広範な影響をもたらした。第1四半期には広告事業が落ち込んだが、売上高は予想を上回った。それでもGoogleは、新型コロナウイルスの影響が深刻化し始めた後、3月には広告の売上高が著しく鈍化したとしていた。同社は2020年内の雇用を抑えるとみられており、2020年下半期のマーケティング予算を半分に削減したとの報道もあった。
WiredはPichai氏に、解雇や人員削減の可能性について聞いた。同氏は、「雇用計画を抑えているが、新規雇用は継続している。それは、効率を求めていないということではない」と述べた。「軌道修正できる部分、効率化を図れる部分、合理化できる部分を検討している」(Pichai氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス