Strobo(ストロボ)は、アプリとスマート防犯センサーを使ったホームセキュリティ「リーフィー」を展開するスタートアップだ。人感センサーやハブなど、独自のセキュリティ製品をラインアップする一方で、入居者向けスマートホームアプリなども展開。ハードとソフト両方の開発、運営を担う。
「みなさん防犯に対して関心は高いのに、提供されているのは警備員が駆けつけたり、設置に工事が必要だったりするような富裕層向けがほとんど。ワンルームの賃貸でも戸建てでも、誰もが簡単に始められるホームセキュリティを提供したい」との思いからリーフィーをスタートしたストロボ 代表取締役の業天亮人氏に話しを聞いた。
――リーフィー開発のきっかけを教えて下さい。
実は私自身、家の戸締まりをよく忘れてしまいまして、家族にも怒られるのですが、そんな時にスマートフォンと連動して、戸締まりをチェックできるようなものが欲しいと思ったのがリーフィー開発のきっかけです。
当時はビジネスというより、自分の困りごとを解決できないかという思いから始めたのですが、考えてみるとみなさん防犯に対してすごく関心が高いですよね。でも、そのためのソリューションは大手警備会社に契約するなど限られている。もっと、安価に簡単に使えるものを作りたいと思いました。
実際、防犯ツールを導入している人は今180万世帯と言われています。日本の世帯数は約5000万世帯なので、普及率はわずか3%。これはすごく少ないですよね。一方、米国の普及率は約20%と言われていて、クラウド型スマートホーム・ソリューションを提供するアラーム・ドットコム・ホールディングスやホームセキュリティシステムを展開するシンプリーセーフなど関連するスタートアップも数多い。
スマートフォンを活用してインターネット経由で自宅をモニタリングしたり、ユーザー自らができる簡単設置を採用したりと、サービス導入のハードルを下げることでこの市場が伸びてきているように思います。
――日本ではまだそこまで進んでいませんか。
日本のホームセキュリティは、警備員が駆けつけてくれるなど安心感は非常に高いですが、機器の設置は専門スタッフで、取り外しは不可など、意思決定のハードルが結構高い。簡単に始められて、なおかつ続けやすいサービスを提供することが、日本における普及のポイントだと思っています。
ただ、防犯の意識は高くて、賃貸物件を探すときに「オートロックが欲しい」「1階は避けたい」など防犯面から部屋選びをされる方は多い。都市部に限ればオートロックの普及率は30%程度と言われていますが、地方となるとオートロックがない集合住宅もまだあります。そうしたオートロックがない集合住宅でもリーフィーを導入していただくことで、防犯設備を強化できます。こうした防犯ニーズの隙間をうめるサービスが今後求められてくると考えています。
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