Thiel氏の最初の資産は、Musk氏と同じく、同氏が共同設立したPayPalを、2002年にeBayに売却した際に形成された。Thiel氏は、2004年にFacebookの最初の外部投資家になったことで続けて成功を収め、その後もAirbnb、LinkedIn、Yelp、Spotify、SpaceXなどに早い時期から投資している。
しかしこの10年間のThiel氏は、その政治的、あるいは社会的なスタンスで知られており、特にシリコンバレー批判や、Trump大統領を強烈に支持していることなどで有名だ。同氏はまた、プロレスラーHulk Hogan氏の性的スキャンダルをめぐる裁判を支援し、最終的にゴシップサイトであるGawkerを破産に追い込んだ。これは、このサイトが2007年に同氏がゲイであることを暴露したことに対する恨みによるものだと言われている。Thiel氏のリバタリアン的な価値観は、海上にあらゆる政府の影響力が及ばない社会を作ることを目指すSeasteading Instituteなどのプロジェクトにも影響を与えている。
eBayの元CEOであり、同社の初期の成長を支えたWhitman氏は、常に何か面白いことをやっている。同氏は、2010年にカリフォルニア州知事選挙に敗れると、この10年の前半をHewlett-Packardの経営と2社への分割に費やした。2017年にHPを離れた後は、HPの一般的な顧客よりも若い消費者に着目した取り組みに力を注ぐようになった。同氏は現在、ショートムービーだけを扱う動画サービスQuibiのCEOを務めているほか、ロサンゼルスのeスポーツスタートアップであるImmortalに出資し、取締役を務めている。
この10年は、2010年に公開され、俳優Jesse Eisenbergが「ザック」役を務めた映画「ソーシャル・ネットワーク」で幕を開けたが、Facebookの創業者であるZuckerberg氏はおそらく、俳優がそのまま同氏を演じ続けてくれていた方が幸せだっただろう。
Facebookの影響力や、このプラットフォームが人々の情報をどれだけ収集しているかについて議論が進むと、Zuckerberg氏は複数のスキャンダルに直面し、Facebook上でのフェイクニュースの蔓延について、議会で何時間も追及された。ブレグジットの投票や、2016年の米大統領選挙で選挙コンサルティング会社のCambridge Analyticaが同意なしに数百万人のFacebookユーザーのデータを収集していた問題などをはじめとして、Facebookはこの10年間、ほぼ間違いなくあらゆる問題の中心だった。今や大統領候補がFacebookの分割について言及し始めているが、Zuckerberg氏は、この10年の間に買収したOculusなどの力を活用して、仮想現実(VR)が生み出す新世界に踏み込んでいこうとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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