Pixel 4は、鮮明で生き生きとした高コントラストな写真を撮影する。カメラの望遠とデジタルズームの組み合わせは効果的に機能し、かなり遠くにある被写体をブレずに撮影することができた。ズームした画像には依然としてデジタルノイズが発生したものの、被写体の鮮明さは印象的だった。カメラのホワイトバランスの処理も絶妙だ。黄色の暖かみのある照明の下で撮影した写真は、あたかも白い照明で撮影したような仕上がりだった。これまでのところ、Pixel 4のカメラは、筆者が最も気に入っているスマートフォンカメラの1つだ。
前面カメラで撮影した写真は、背面カメラほど鮮明ではなかった。暗所で撮影した写真では、顔の輪郭がぼやけていた。だが、十分な光量がある場合、写真は鮮明で、色も実物に近かった。
小さな不満点が1つある。Googleがフラッシュやタイマーなどの基本的な写真設定を隠してしまったため、これらのツールを呼び出したければ、カメラのインターフェースで矢印を余分にタップしなければならなくなったことだ。確かに、インターフェースはすっきりしたが、フラッシュのような基本機能にアクセスするのに、複数回タップしなければならないのは面倒だと感じる。
Pixel 4は、Googleが「Soli」と呼ぶセンサーチップを搭載しており、いくつかの新しいことが可能になっている。例えば、ユーザーは自分の顔でデジタル決済を認証したり、タッチレスジェスチャーでスマートフォンを操作したりできる。これらの一連の機能は「Motion Sense」と呼ばれ、「設定」でオンに切り替えることが可能だ。
Motion Senseは、モーショントラッキングにレーダーを使用する。ユーザーがロックを解除するためにスマートフォンに手を伸ばすと、Motion Senseがその動きを検知する(顔認証によるロック解除自体は、「iPhone」の「Face ID」と同様、赤外線カメラによって実行される)。こうして顔認証によるロック解除技術を準備してから起動することで、ロック解除にかかる時間を短縮している。いったんタップして画面を起動したり、事前にボタンを押したりする必要はない。スマートフォンを使い始めるために、ロック解除後にスワイプする操作も不要だ。プロセス全体がまとまっており、流れるように完了する。
顔認証によるロック解除はデジタル決済の認証に使えるほど安全だが、100%確実なわけではない、ということに注意しよう。双子など、自分と瓜二つの他人にスマートフォンのロックを解除される可能性があることはGoogleも認めている。顔認証によるロック解除は、ユーザーが目を閉じているときや寝ているときも機能するので、大きなぜい弱性を抱えていることになる(もっと深刻なシナリオも考えられるが、もし筆者が昼寝しているところを友達に見つかってしまったら、彼らにスマートフォンをいじられてしまうであろうことは容易に想像できる)。Googleはこの問題について、数カ月以内に修正すると約束している。iPhoneのFace IDは、ユーザーの目が開いた状態でないと機能しない。BBCによると、Googleも過去のある時点で、それと同じ機能を提供する意向があったようだが、同社はそのオプションを削除したらしい。理由は分かっていない。
手を振って、曲をスキップしたり、タイマーやアラームを止めたりするのは、最初は人目を引くための新機能のように感じた。「LG G8 ThinQ」が同様の技術を採用したとき、アプリを終了するために、手で変な鳥のくちばしの形を作らなければならなかったことを思い出した。だが、Motion Senseは、G8よりも手の微妙な動きに対する反応が優れているので、この機能は驚くほど自然に機能する。スマートフォンに手を伸ばすと、アラーム音が静かになることも気に入った。これは直観的な操作で、途絶感が少ない。
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