不動産テックは未来を変えるか--有識者がみる不動産業界の行く末

 不動産テックが盛り上がりをみせるなかで、今後国内の不動産業界はテクノロジーという推進力を得てどの方向に進み、どのように変わっていくのか。朝日インタラクティブが8月28日に開催した、「CNET Japan Conference 不動産テックカンファレンス2019 不動産業界の未来を輝かせる『テクノロジー・ビジネス・人材』の活かし方」において、不動産テック協会に属する有識者4名がパネルディスカッションを行い、「不動産テックの将来に向けて、我々はどう立ち向かうべきか?」について語り合った。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

不動産テックの業界活動も活発に

 パネルディスカッションのモデレータを務めたのは、不動産業向けITシステム開発を行うダイヤモンドメディア 代表取締役で、不動産テック協会の代表理事を務める武井浩三氏。不動産テック協会は、不動産ITベンチャーを中心に昨年9月に発足、顧問として不動産業界大手企業の会長や有識者などが参加している不動産テックの業界団体だ。様々なサービスが立ち上がる中で307のサービスを12のカテゴリーに分けた「不動産テックカオスマップ」を作成するなど、新興業界の交通整理や標準化活動などに取り組んでいる。

早くも第5版となった「不動産テックカオスマップ」
早くも第5版となった「不動産テックカオスマップ」

 登壇者は、コラビットCEOで不動産テック協会 理事の浅海剛氏、さくら事務所 会長・不動産コンサルタントで同協会 顧問の長嶋修氏、NTTデータ経営研究所 ビジネストランスフォーメーションユニット シニアマネージャーで同協会 顧問の川戸温志氏の3人。まずセッションの冒頭で、コンサルタントとしてテック系ビジネスや最新テクノロジー分野に関わるテーマに知見を持つ川戸氏が不動産テックの現状について説明した。

 自動車業界をはじめ周囲にテック系の波という黒船が到来している中で、不動産テックの現状として、まず7月に2号ファンドが発表されたソフトバンク・ビジョン・ファンドの動きを紹介。第一弾はAIベンチャーなどに投資を行う中、不動産テックでは日本でも拠点が増えているWeWorkをはじめ、米国のCOMPASSやOpenDoor、インドのOYOなどにお金が流れた。

 「結果として、コワーキングオフィスやシェアオフィスが活況になり、おしゃれなオフィスが広がっている。4月にはOYOが日本に進出し、ヤフージャパンと共にOYOLIFEとしてスマホ1つで家探しから契約まで1日ででき翌日には入居できるというサービスを展開している」(川戸氏)

ヤフージャパンと提携して勢いを伸ばすOYO
ヤフージャパンと提携して勢いを伸ばすOYO
巨人Amazonの動向も大きな影響を与えることに
巨人Amazonの動向も大きな影響を与えることに

 更に次の黒船として川戸氏は、住宅分野のユニコーン企業として「ZORC」と呼ばれる米国のZillow、OpenDoor、REDFIN、COMPASSの4社を紹介。さらに大きなインパクトとして、Amazonの不動産事業への本格参入を挙げた。同社は米国最大手の不動産仲介会社と協業して仲介エージェントのマッチングプラットフォーム「ターンキー」をスタートし、成約した客にキャッシュバックやアマゾンエコーなどのスマートホーム系の製品を無料で提供、「引越しのタイミングで製品を変えてしまおうとしている」という。

米国不動産テック版のGAFAとも呼ばれる「ZORC」
米国不動産テック版のGAFAとも呼ばれる「ZORC」

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