Googleは、うわさを蹴散らして「Pixel 4」の公式画像を6月に「リーク」して以来、型破りな戦略を続けている。今度はPixel 4についての22秒間の動画を公開した。この次期フラグシップ端末が発売されるのは、10月とみられている。この動画と動画についての公式ブログで、Googleは新端末の2つの新機能を紹介している。(Appleの「Face ID」と同じ)フェイスアンロック機能とモーションセンスだ。後者は、スマートフォンに組み込まれたレーダーチップの前で手を振ることで、「曲のスキップ、アラームのスヌーズ、着信音のミュート」を実行する機能。そんな機能をわれわれは必要としないが、「マイノリティ・リポート」をはじめとするSF映画に何度も登場しているところを見ると、強く欲してはいるのだろう。
私が最初にタッチレス制御を意識した製品は、2011年にMonster Cableが発売した「iMotion CarPlay Direct Connect」だった。これは車のシガーライターに接続するカーチャージャーで、「iPod」や「iPhone」を手のジェスチャーで操作できるようにする機能が特徴だ。モーションセンサーの前で手を左右に振ることで、iPodを持ち上げずに曲をスキップしたり一時停止したりできた。残念なことに、この製品は非常にかさばる上に信頼性が低かった。私の手の動きをまったく感知しなかったり、そうかと思うとカップホルダーの飲み物に手を伸ばすたびに音楽を一時停止したりした。しばらくは助手席に乗る友人にいちいちこの装置について説明し、1カ月は使ってみたものの、フラストレーションがたまりすぎる前に、センターコンソールにしまいこんだ。
だが、タッチレス制御の人気はその後も衰えず、コンピュータやテレビ、家電、スマートフォンなどの制御に使うというアイデアは今も続いている。また、ジェスチャーによる制御は体が不自由な人の役に立つ可能性がある。物理障壁を排除することで、人とテクノロジーとの関わり方はさらに滑らかになり、自然で、かつ超自然なものになっていく。デバイスを自分の身体や心を使って直感的に制御できるようになることが理想で、そうなれば魔法のように感じるだろう。だから私は長い間タッチレスカーチャージャーを甘んじて使い続けたのだ。うまくは動かなかったが、われわれが向かっている未来を垣間見せてくれた。
われわれは少しずつだが前進している。サムスンは現在、同社製スマートテレビを脳で制御するためのソフトウェアを開発中だ。米ケーブルテレビ大手のComcastは、テレビのチャンネル変更を目でできるようにしようとしており、Netflixも近いうちに目でナビゲーションできるようになるだろう。
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