スマートフォンメーカーも、ジェスチャー操作に熱心だ。何しろスマートフォンは、われわれの日常生活で最も長い時間手に持ち、見ているデバイスなのだ。目でテキストメッセージを入力したり、首を振るだけで電話の着信を受けたり拒否したり、指を鳴らすことで遠隔からスマートフォンのカメラのシャッターを押したりする日々は、まだはるか先だ。だが、メーカーは挑戦し続けている。2013年にはサムスンが「Galaxy S4」に「Air Gesture」という機能を搭載した。Galaxy S4の前面カメラの前で手をゆっくり動かすことで、ギャラリー内の写真を閲覧できた。だが、使える場面は限定的で反応は遅く、あまり評判は良くなかった。
同様に、最近ではLGエレクトロニクスの「LG G8 ThinQ」に「Air Motion」機能が搭載された。端末に搭載されたIRセンサーとトランスミッターにより、G8は手の動きを追跡できる。5本の指でつまむ動作で、任意のアプリを起動したり、メディアの再生を停止/再開したりできる。また、つまみを回すような動作で音量を調節できる。目新しくはあったが、操作は不格好で、LGは次に出したモデル「LG V50 ThinQ」ではこの機能を採用しなかった(G8の後継モデルに搭載するかもしれないが)。
Appleも、タッチレスインタフェースを開発中だと報じられている注目メーカーだ。Bloombergは2018年4月、AppleがiPhoneの画面の近くで指を動かすことで、幾つかの操作を行う方法を開発中だと報じた。この技術は、Appleの「3D Touch」からは距離を置くものだ。3D Touchは、ディスプレイを押す強さで追加の機能やメニューを呼び出す仕組みだ。
私の考えでは、Pixel 4のモーションセンスで実行できる機能はまだ少ない。音楽再生、アラートのスヌーズ、着信音のミュートだけでは、われわれが目指している完全にタッチレスな未来への道のりは遠い。だが、Googleがこの機能を次期フラグシップ端末に搭載し、低価格モデルの「Pixel 4a」(仮)には搭載しないとしたら、使える機能は少ないとしても、サムスンやLGのものよりも信頼性が高く、滑らかに動くと期待できる。
Pixelシリーズのスマートフォンの売れ行きが思わしくない今、Pixel 4のモーションセンスはGoogleにとってスマートフォン市場での競争力を維持するのに説得力を持つ必要があるだけでなく、Appleの2歩先を行くためにかなりうまく機能する必要がある。未来を目指すのは大事だが、それを十分効果的に実現することは、また別のことだ。そして、Googleはその成功を望んでおり、必要としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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