市内の移動手段の状況は、単に歩道に数百のスクーターを配備するだけでは改善しない。それはあらゆる人にとっての移動手段を改善する巧みな方法を考案することで、Fordが米テキサス州オースティン市で行う新たな取り組みについて、市内のあらゆる人がアイデアをもって参加し、実現に向けた多少の賞金を受け取る可能性があるものだ。
Fordは米国時間6月24日、オースティン市交通局のスマートモビリティチームと連携して「Austin City:One Challenge」を始めると発表した。これはある種のクラウドソーシングプログラムで、オースティンに在住または勤務している人々から移動手段についてのアイデアを募り、永続性のあるアイデアを出した人々に最高10万ドル(約1100万円)を提供し、自分たちのアイデアを試験プロジェクトとして検証してもらう。
プログラムの流れはこうだ。オースティン市民はAustin City:One Challengeのサイトで市内の移動についての経験を投稿したり、アイデアや可能性のある解決策を思い付くのに役立つ地域の分科会やワークショップに申し込んだりすることができる。FordはDellやAT&T、Microsoftと共同で、サイトやワークショップから集まったアイデアを具体化するのを支援する。アイデアの応募受付は8月の最終週から始まる。10月に委員会が最終候補者12名を選び、候補者らは最終提案をまとめる。上位に選ばれた候補者らは最大10万ドルの資金を受け取り、自分たちのアイデアが実際に役立つかどうかを検証する。
繰り返しになるが、肝心なのは市民にさらに車両を提供すればいいというものではないことだ。Austin City:One Challengeはむしろスーパーや医院などの生活に必要な場所への移動手段を改善するためのものだ。十分なサービスを受けられない地域の人々やより良い移動手段の選択肢が必要な人々にとっての解決策を生み出すことが重視されるのであって、バーへ行くのに6ブロック歩くのを面倒くさがるような人のためのものではない。
オースティンはFordが2019年にAustin City:One Challengeを開始する4番目の都市で、インディアナ州インディアナポリス、ミシガン州デトロイト、メキシコシティでの開始がすでに発表されている。2018年、Fordはこの構想をペンシルベニア州ピッツバーグ、フロリダ州マイアミ・デイド郡、ミシガン州グランドラピッズで開始した。2018年に採用されたアイデアには、非効率的なスクールバスの削減や夜間勤務者のためのより安全な交通手段の考案が含まれていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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