2018年11月に業務提携を結んだ、東京建物とスペースマーケットによる取り組みが動き出した。2月28日、シェアスペースとして外部向けの貸し出しを開始する新築分譲マンション「Brillia 品川南大井」のモデルルーム内コミュニティスペース「Loco-café OOOI(ロコカフェ大井)」を披露。地域に根付いた新しいスペースとして、広く一般向けにも貸し出す。
ロコカフェ大井は、東京都品川区南大井に開発中のBrillia 品川南大井のモデルルーム内1階に設置。2階はマンションのモデルルームとして通常の見学に対応する。マンションのモデルルームは、来客の多くが平日の夕方以降と休日に集中しており、平日の昼間は空いている状態も多いとのこと。今回は、空き時間を貸し出すことでモデルルームに新たな価値を加えるほか、地域のコミュニティスペースとして、地元密着型の利用を促すことが狙いだ。
コミュニティスペースはすでにスタートしており、運営には、街にある資源を活用して仕事を作り出す非営利型株式会社のPolarisが参画。スタッフとして地元住民を採用するなど、地域と深く関われる場として作り上げた。
1階は土間と呼ばれるスペースと一段高くなり、靴を脱いで利用する居間スペースの2つから構成。通常のカフェとして一休みする人がいる一方で、近隣学校のPTAミーティングとして使用したり、赤ちゃん連れのランチ会を開いたりと、ひと月に250~300人程度の人に活用されているという。
3月1日からは、スペースマーケットを通じて外部向けの貸し出しをスタート。1時間あたり4000円程度の貸し出し料金を想定しており、パーティを含めたイベント用の集まりなどの利用を見込む。
ロコカフェ大井は、Brillia 品川南大井の販売が終了するまでの期間限定スペースとなり、現時点では12月をめどに終了する予定。しかし地域密着型のコミュニティスペースとして、存在感が増していることもあり「何らかの形で地元に残せれば」という思いもあるという。
最寄り駅である京浜急行線の立会川から徒歩6分、京浜東北、根岸線の大井町から11分、大森から13分と、駅から距離がある立地にもかかわらず、来訪者数は多い。東京建物住宅事業部の黒田敏氏は「来場者の問い合わせも多く、手応えは感じている」という。
東京建物では、京橋にプロ仕様のキッチンスペースを構えたキッチンスタジオ「SUIBA」を新築で用意したほか、五反田に飲食店舗とレンタルスペースの両方を用意した商業型施設「FUNDES五反田」をオープンする計画。スペースマーケットと連携し、レンタルスペースの活用にも力をいれていく。
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