Appleが、盗聴に悪用される恐れがあった「グループFaceTime」のバグを修正した。
Appleは米国時間2月1日の声明で、同社のサーバの問題を修正しており、2月4日の週にソフトウェアアップデートをリリースし、グループFaceTimeを再び利用できるようにすると述べた。
このバグによって、「iPhone」「iPad」「Mac」などのAppleの端末が、偶発的にも意図的にも盗聴器のようになってしまう恐れがあった。グループFaceTimeは最大32人が同時に通話できる機能で、2018年10月に「iOS 12.1」とともにリリースされた。
Appleは、影響を受けたユーザーに謝罪した。「当社は製品のセキュリティを非常に重視し、Appleの顧客の信頼を築いていくために尽力している」と述べている。
今回のバグはAppleに新たな痛手となる。同社はユーザー情報を保護する自社の取り組みを前面に示してきた。最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏は、プライバシーに関するさらなる規制の必要性を主張し、ユーザーデータを利用してパーソナライズド広告を作成する企業などを遠回しに批判している。
迅速に問題を修正できなかったことも状況を悪化させた。
Appleは声明の中で、バグを報告したThompson親子に感謝の意を表した。米CNETが報じたとおり、Michele Thompsonさんの息子(14歳)が、ゲーム「フォートナイト」をプレイしていたときにこのバグを発見した。Thompsonさんは1週間にわたって、さまざまな手段でAppleに警告しようとしたという。「通知しようと精一杯努力したが、聞き入れてもらえなかった」とThompsonさんは述べていた。
今回のバグは、ユーザーがFaceTimeで他の端末を呼び出したときに、相手が応答する前に相手側の音声が聞こえる可能性があるというものだ。デバイスの音声が気づかないうちに聞かれてしまう恐れがあった。
奇しくも「データプライバシーデー」に今回の問題が報じられた。
Appleは、報告を受けてエスカレーションするプロセスの改善に取り組んでいると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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