freeeは1月30日、オープンプラットフォームビジネスの新展開として、freeeアプリストアの提供をはじめ、PwCあらたとの上場支援サービス協業、全国253の信用金庫とのAPI連携などを発表した。
同社では、2018年5月にオープンプラットフォーム戦略を発表。freeeが提供する「クラウド会計ソフト freee」や「人事労務 freee」だけでなく、他社の良いサービスとAPI連携することで、個人事業主から中小企業までカバーするサービス群を形成するというもの。今回、API連携したアプリを探しやすくする「freeeアプリストア」をオープンした。同社代表取締役CEOの佐々木大輔氏が「App StoreやGoogle PlayのBtoB版」と表現したこのサービスは、freeeの各サービスとAPIで連携したアプリを検索でき、紹介画面からボタン一つで導入できる。
ストアには、SmartHRやSlack(メッセンジャー上で経費承認が可能)などがアプリを出しているほか、農業生産者向け業務管理アプリ、倉庫の在庫管理アプリなど多様なビジネスをサポートする。 ユーザーにとってみれば、アプリストアで自身のビジネスに関連しそうなアプリを見つけられるほか、開発者視点では、freeeを使う100万以上のユーザーにアクセスでき、高い開発インセンティブになるという。ユーザー数増とアプリ開発のスピードアップが組み合わさることで、さまざまな業務課題を解決できるプラットフォームとして300アプリの掲載を目指す。
また、PwCあらたと「上場支援サービス」で協業。2017年3月に中規模企業向けの「エンタープライズプラン」を提供しており、中小・個人事業主以外にも、上場または上場を目指す企業での導入も進んでいる。事実、資金調達トップ100のスタートアップのうち41社が会計freeeを導入しており、クラウドの利便性を保ちつつ、内部統制を構築できているという。
今回の協業では、「内部統制文書3点セット」をfreeeが開発し、内部統制の評価に必要な内部統制文書(業務フローチャート、業務記述書、リスクコントロールマトリックス)のテンプレートを使って、PwCあらたが各企業のニーズに応えながら、内部統制文書の整備、対応計画、アクションプランなどをアドバイスする。佐々木氏は、「この規模の企業は、IPOを目指す内部統制にはオンプレミスのサービスを使うのが一般的だったが、大きく流れが変わり、クラウドで効率的かつリアルタイムに内部統制を管理できるようになった。この転換が2018年に起きた」と述べた。
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