Googleは米国時間1月9日、「Google Chrome」の組み込み型広告ブロック機能の提供を7月9日から全世界に拡大すると発表した。
この広告ブロック機能はまず2018年2月に展開が開始され、現在は米国とカナダ、欧州でのみ有効化されている。
またこの広告ブロック機能は、従来の広告ブロッカーとは動作が異なっている。すべての広告をブロックするのではなく、ユーザーのインターネット閲覧エクスペリエンスに負の影響を及ぼす煩わしい広告がウェブサイトに表示されないようにするのだ。
Googleが広告を煩わしいと見なすかどうは、「Better Ads Standards」という基準に基づいている。Better Ads Standardsは、ウェブ広告エクスペリエンスの向上を目指す業界団体であるCoalition for Better Adsによって定められた、オンライン広告に関する一連の基準だ。
Better Ads Standardsは、6万6000人を超える世界各地のユーザーからのフィードバックに基づいて作成されたものだ。この基準では現在、負の影響を与えると考えられる12の広告エクスペリエンスが挙げられている。
負の影響を与える広告エクスペリエンスは、PCにおけるものとして4種類挙げられており(ポップアップ広告と、サウンド付きの自動再生動画による広告、コンテンツの表示前に一定時間表示されるプレスティシャル広告、画面領域の大部分を占有し続ける広告)、モバイル機器におけるものとして8種類挙げられている(ポップアップ広告とプレスティシャル広告、画面の30%よりも大きな領域を占める広告、目のくらむようなアニメーション広告、サウンド付きの自動再生動画による広告、リンクのクリック後に一定時間表示されるポスティシャル広告、画面を覆い尽くすようなスクロール広告、画面領域の大部分を占有し続ける広告)。
Chromeは、これらの煩わしい広告が含まれているウェブサイト上の広告すべてを7月9日からいっさいロードしなくなる。
ウェブサイトの運営者は、「Ad Experience Report」というダッシュボードを用いて、自らのサイトがBetter Ads Standardsに違反していないかどうかを確認することができる。またこのダッシュボードは、煩わしい広告による問題を解消した際に、Googleが管理している広告抑止用ブラックリストからの削除を申請するためにも用いることができる。
Googleが北米や欧州に向けて、Chromeに対する広告ブロック機能の導入を最初に発表した2017年6月以降、多くのウェブサイト運営者が自らのサイトに修正を加えているため、今回の話は多くの人々にとって目新しいものではないはずだ。
Google Chromeのプロダクト担当シニアディレクターのBen Galbraith氏は、「米国とカナダ、欧州でウェブサイトを所有している人々は既に、自らのサイトの対処を済ませている」と報告している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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