Amazonは、世界中のAmazonのサイトで取り扱うApple製品の範囲を拡大する契約を結んだ。同社は米国時間11月9日、さらに多くのApple製品の直販をまもなく開始する予定で、新しい「iPad Pro」「iPhone XR」「iPhone XS」「Apple Watch Series 4」などの最新製品や、「Beats」ヘッドホンを取り扱うと述べた。このAmazonとAppleの提携は、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、日本、インドを対象とし、数週間のうちに新製品がAmazonのサイトに並ぶ見通しだ。
AppleとBeatsの製品をAmazonのサイトで販売できるのは、Appleが認可した正規の代理店のみとなる。
これらのApple製品の多くは現在、Amazonで販売されていない。あるいはサードパーティーのマーケットプレイスなどからさまざまな価格や条件で販売されている。「MacBook」シリーズのノートブックやBeatsのヘッドホンなど、一部のApple製品はこれまでもAmazonで販売されている。
Amazonの広報担当者は9日の声明で、「Amazonは常に顧客体験の向上に努めており、顧客の要望があると当社が把握している製品の品ぞろえを拡大することはその手段の1つだ」とし、「当社が取り扱うAppleとBeatsの製品販売を世界的に拡大できることをうれしく思う」と述べた。
今回の提携によって、顧客はより多くの種類の新しいApple製品が正規の価格で販売されているのを目にすることになりそうだ。またこの契約は、年末商戦を目前に控えたAmazonにとって大きな好機であり、非常に人気の高い製品を擁する主力端末メーカーのエレクトロニクス製品の販売を拡大できる。Appleにとっても、世界的な製品の販売拡大につながる可能性がある。
今回の提携は、両社の関係が改善しつつあることも示している。Amazonは2015年、ビデオストリーミング製品「Apple TV」をサイトから削除したが、2017年に販売を再開した。2017年の同時期に、Googleのストリーミング製品「Chromecast」の販売も再開するとAmazonは述べていたが、Googleとは不安定な関係が続いており、Chromecastは現在もAmazonのサイトで提供されていないようだ。
Appleの広報を担当するNick Leahy氏は、「Amazonと連携し、AmazonのサイトでAppleの顧客の体験を向上させようとしており、『iPhone』『iPad』『Apple Watch』『Mac』などを購入する新たな素晴らしい手段を顧客に提供することを楽しみにしている」と述べた。
Amazonの「Echo」製品と競合するAppleのスマートスピーカ「HomePod」は対象外となっている。Amazonは、HomePodだけでなく、競合するスマートスピーカ「Google Home」も販売しない。
Amazonの広報担当者は、HomePodが除外されることについて、「品ぞろえは常に、条件やその他多数の項目に基づいて決定している」と述べた。
新品または中古のApple製品を販売する独立した販売業者は、2019年1月4日以降、それらの販売製品を削除しなければならない。これらの販売業者は今後、Appleに申請し、Amazonでの正規再販業者になる必要がある。今回の契約が締結された直後に、この変更に関する電子メールが販売業者宛てに送付されたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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