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「Alexa」首位の座は安泰ではない--アマゾンがグーグルを恐れるべきこれだけの理由 - (page 2)

Ry Crist (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2018年11月16日 07時30分
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 筆者は、これらのスマートディスプレイの開発が進められているとのうわさを最初に耳にしたとき、それが実現したら、私たちに何を見せてくれるのだろうかと考えた。今、そのスマートディスプレイを実際に目にして、Googleのソフトウェアがほかより優れていることがはっきりと分かる。1つ例を紹介しよう。Googleのスマートディスプレイに何かを尋ねると、自分の話している言葉がリアルタイムで画面上に表示される。したがって、ユーザーは自分の言葉が正しく伝わっているかどうかを視覚的に確認できる。これは、モバイルデバイスで長年音声アシスタントを使ってきたユーザーにはおなじみの機能でもある。Echo Showでは、ユーザーが話している間、画面には何も表示されず、Alexaのブルーの光が点滅するだけだ。

 ソフトウェアはいつでも改善することができるが、新たに再設計されたOSが発表時にライバルに後れをとっていることは、決してよい兆候ではない。さらに、Amazonは9月に多数の製品を発表したにもかかわらず、画面付きの小型スマートスピーカである「Echo Spot」に一度も言及しなかった。そのため、同社の最も創造的なデザインの1つであるEcho Spotが突然、極めて時代遅れな印象を与えるようになってしまった。

Echo Show(写真右)とGoogle Home Hub
Echo ShowのUI(写真右)は、特にGoogle Home Hubには後れをとっているように思われる
提供:Chris Monroe/CNET

 タイミングもよくなかった。リリースされたばかりのGoogle Home Hubの方がEcho Showよりも小型かつ低価格で、見た目もかわいい。これらは全て、そこまでこだわりのない消費者が、両製品を比較する際に簡単に把握できる差別化要素だ。そして、Home Hubは、Googleアシスタントにできる全てのことを非常にうまく、人々に示している。Home Hubがスマートディスプレイ分野においてEcho Dotのような存在になり、2018年のホリデーショッピングシーズンにヒット商品になる可能性は非常に高い。

 そして何よりも、Googleは「Pixel」シリーズのスマートフォンを擁しており、ほかの複数の人気「Android」デバイスにもGoogleアシスタントが標準で搭載されているため、モバイル分野に既にしっかりとした足場を築いている。このようにGoogleアシスタントにアクセスする手段はいくつもあるが、Amazonはそれに対抗できない。

Amazonの野望

 Echoは当初、SFから多くのインスピレーションを得た製品だった。Amazonは、社内でこの製品の売り文句を「家庭用のスタートレックコンピュータ」としていた。人々のリビングルームを、言葉を話す宇宙船のようなものに変えるという野望は今もついえていない。

 Amazonの元スマートホーム担当ディレクター、Charlie Kindel氏は2016年の「CEDIA」見本市で次のように述べていた。「われわれは、コンピューティングにおける次の大きな破壊的技術革新の最前線にいると考えている。その破壊的技術革新の中心にあるのが音声だと思う」

 確かに、ここは、いわば小さな技術的特異点が実現するかどうかの分かれ目だ。常時ユーザーの声に耳を傾ける専用の音声アシスタントを利用すれば、それまで画面が必要だった、あるいは、少なくとも私たちの時間と注意を要していた膨大な数のサービスに、素早くアクセスすることができる。ニュースや天気のチェックから、Uberやピザの注文まで、Alexaのような本格的な音声アシスタントは、私たちが動いたり、何かを見たり、他人と話したりしなくても、さまざまな要望やニーズをすぐに満たしてくれる。ユーザーはほとんど考える必要がない。口頭で何かを頼むだけで、それが実現される。つまり、ほぼあらゆるものへの、摩擦のない「入り口」である。Alexa、ぜひともその野望を実現してくれ。

 その状態は、一点への集中と呼ぶこともできるが、実際には私たちとウェブの関係の自然な進化にすぎない。初期の頃、私たちはうるさいダイヤルアップモデムを搭載するコンピュータを使って、ウェブにアクセスしていた。スマートフォンによって、モバイルインターネットの時代が到来し、クラウドと接続した端末をポケットに入れて持ち運べるようになった。今、音声アシスタントに抵抗のない人にとって、インターネットは目に見えない存在となっている。この目に見えない存在はEcho DotやHome Miniという形で私たちの家庭に入り込み、次の質問や命令を常に待っている。

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