スマートホームの仕上げにかかるグーグルが「Google Home Hub」で目指すもの

Andrew Gebhart (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2018年10月12日 07時30分

 かつて、スマートホームは混乱状態にあった。個々のデバイスの多くは、それをセットアップした人にとっては問題なく機能したが、家族とアクセスを共有したり、メーカーの異なる複数のデバイスを同期させたりするのは大変な作業だった。

 「Amazon Echo」や「Google Home」などのスマートスピーカはマルチユーザーに対応することで、ある程度その問題を解決した。Googleが刷新したモバイル向け「Google Home」アプリと新しいスマートディスプレイ「Google Home Hub」で目指しているのは、音声という選択肢をそのまま残しつつタッチコントロールに立ち返り、それを修正することで、スマートホームのシームレス化を仕上げるということだ。

連続性が鍵

 Googleは米国時間10月9日に開催した「Made by Google」イベントで、Google Home Hubを発表した。Google Homeのようなスマートスピーカの機能をタッチスクリーンと組み合わせて、写真の閲覧や動画の視聴、スマートホームデバイスの制御などを可能にするスマートディスプレイだ。

 同社はGoogle Home Hubと共に、刷新されたGoogle Homeアプリも披露した。従来のGoogle Homeアプリは純粋にGoogleのさまざまなスマートスピーカをセットアップするためのものだったのに対し、刷新されたアプリは、これまでよりはるかに幅広い機能を提供するスマートホーム用コントロールセンターに進化している。Amazon EchoやGoogle Homeと同様、新しいGoogle Home Hubも新しいGoogle Homeアプリも音声でスマートホームを制御できる機能を提供するが、それに加えて、シンプルなタッチコントロールも前面に押し出している。

 Google Home Hubでは、タッチスクリーンを下にスワイプして、スマートホームのコントロールパネルにアクセスする。パネルには、照明の消灯、接続されたカメラのチェック、メッセージのブロードキャスト、音楽の再生といったタスクを実行するためのショートカットボタンが含まれる。これらのボタンは、ユーザーの所有するスマートホーム端末の種類に応じて変わる。さらに、スマートサーモスタットの温度や特定の電球の明るさを調整したいという場合には、全てのデバイスを部屋ごとに分類した詳細なビューを簡単に表示させることも可能だ。

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提供:James Martin/CNET

 新しいGoogle Homeアプリのメインページは、Google Home Hubと非常によく似た制御体系を採用している。Google Home Hubと同じクイックアクセスボタン群が上部に配置されており、下にスクロールすると、全てのデバイスが部屋ごとに分類されたビューが表示される。Googleのアプリおよびコネクティビティ担当シニアプロダクトマネージャーのBen Brown氏によると、アプリをGoogle Home Hubに似せたのは意図的なことだったという。

 このアプリの目標は、「われわれが音声向けに既に作り上げているシンプルさと的確さ、つまり、何かを思いついて言葉で発するだけで、それが実行される仕組み」を作り出すことだった、とBrown氏は話す。「そして、われわれはそれをモバイルにも組み入れてみたいと考えた」(同氏)

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