Brown氏は「連続性」という言葉を出し、同じような操作でユーザーがデバイスをより簡単に制御できるようにすることについて語った。「それは、音声による純粋な会話という手段から、Google Home Hubのようなマルチモーダルなもの(言葉を発した後、視覚的な反応を見ることができる)、Google Homeアプリ(音声対話も利用できるが、主にタッチ操作が使用される)まで、全てに通用する同じ操作モデルを実際に作り出すという考えだ」(Brown氏)
Google HomeアプリとGoogle Home Hubを実際にある程度使用してみたところ、タッチコントロールの構成は理にかなっているように思えた。ショートカットは便利に感じられ、視覚的なフィードバックもユーザーが望むタイミングで表示される。AmazonのAlexaと同様、Googleアシスタントもかなり前から、スマートホームを制御する、よくできたデジタルアシスタントだった。刷新されたGoogle HomeアプリとGoogle Home Hubの登場により、Googleアシスタントは、ユーザーがあらゆるものを整理するのも助けてくれるようになったようだ。
その上、スマートフォンとスマートディスプレイのどちらを使用しているかに関係なく、そして、音声とスワイプ操作のどちらを使うかに関係なく、ユーザーは同じ構成ロジックで操作することになる。
Google Home Hubには「ハブ」という単語が含まれているが、SmartThingsの製品群やLoweの「Iris Smart Hub」のような独立したスマートホームハブと同じ機能は備えていない。これらのデバイスは、「ZigBee」や「Z-Wave」と呼ばれる低消費電力の無線通信規格を通して小型のスマートホームセンサと通信する。これらのスマートホームハブはブリッジとして機能するので、小型デバイス自体が信号をクラウドに直接送信する必要はない。
残念ながら、Google Home Hubはその機能を備えていない。ZigBeeもZ-Waveもサポートしていないからだ。Google Home HubやGoogle Homeアプリでスマートホームをセットアップすることもできない。少なくとも完全にセットアップすることは不可能だ。例えば、Philipsのスマート電球「Hue」のセットアップには、依然として「Philips Hue」アプリを使用する必要があるが、General Electric(GE)のスマート電球はGoogleと提携しているので、Google Homeアプリ内でセットアップすることができる。
だが、これはまだ始まりにすぎない。Google Homeが2016年秋に最初に発表されたとき、提携していたスマートホームのパートナーは4社だった。現在は、Googleアシスタントで、1000社を超えるメーカーの1万種類以上のデバイスを操作できるようになっている。今後いつか、そうしたパートナーシップの多くが拡大して、セットアップに対応するようになるかもしれない。
Google Home Hubは、従来の意味でのスマートホームハブになるのではなく、その言葉の意味を簡単なものにすることを目指している。Googleのスマートスピーカ担当プロダクトリードを務めるMark Spates氏は、次のように語った。「われわれは家族みんなが共同で使うという点で、これらの製品をより簡単に使えるようにしなければならない。Google Home Hubはコントロールセンターという側面が強く、本体に内蔵された技術的ものはそれほど重要でない。そして、インターフェースが本当にその性質を引き出してくれる」
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