9月3日~9月10日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleは米国企業として製品を設計し、世界中からパーツを調達して中国で組み立ててきた。例えばiPhoneは年間2億台を作っているが、これを自社工場を持たずに実現することで、非常に高い利益を上げてきた。
しかしそのビジネスモデルを見直す時が来たかもしれない。少なくとも、米国のドナルド・トランプ大統領は、Twitterに対して見直しを勧めている。
トランプ政権は、これまで対中貿易の不均衡是正のため、中国からの輸入品に対する関税をかけてきた。その税率は当初10%だったが、これが25%に引き上げられた。そして第3弾の関税として2000億ドルに対する関税を9月にも発動することにしている。
幸いなことに、スマートフォンやパソコンは除外されているが、それ以外の主要Apple製品は、この影響を受けることになる。Appleは除外を求める書簡を出した。
Apple製品で関税の対象となる製品の中には、Apple Watch、AirPods、HomePods、Apple Pencilといった製品群や、Mac mini、Apple製マイクロプロセッサ搭載のメインロジックボード、メモリモジュール、コンピュータ部品、充電器やケーブルなどのアダプタ、レザーカバーやケース類も含まれる。
製品の補修用部品とともに、ほぼ全ての製品が関税の対象となるのが「その他の製品」カテゴリだ。このカテゴリは、直近の2018年第3四半期決算でも37%成長と、他のどのカテゴリよりも高い成長率を確保していた。
製品群に対して一律で最大25%の関税がかけられることになれば、Apple Watch等の売り上げにブレーキがかかることが予測される。最終的な製品を米国に輸入する際の関税はもちろんだが、中国の対抗措置により、組み立てる際に米国製の部品を中国に輸入する部分にも関税がかけられることになれば、製造原価が上昇することから、製品価格は世界的に上昇することも考えられる。
さらに、トランプ大統領は、事実上中国からの輸入品全てに対する関税を示唆した。米国からの輸入額が輸出額を大きく下回る中国は、関税による対抗措置が取れなくなることから、それ以外の措置を取ることも考えられる。具体的には、米国製部品の輸入停止や、中国内工場の操業停止、中国から米国への輸出停止、中国に進出する米国企業の不買などがこれにあたり、すべての措置でAppleは影響を受ける。
Appleのティム・クックCEOは2018年第3四半期決算の電話会議で、「関税は消費者に対する税金」と、貿易戦争の自重を求めている。また新たに出された書簡でも、Appleは、不利益を被るのはむしろ米国だと主張している。
「Apple Watch」など多数のアップル製品に影響--米政府の対中追加関税(9/10)Mac App Storeで人気の高かった「Adware Doctor」というアプリが、中国のサーバに、ウェブブラウザの履歴をユーザーに無断で送信されていたことがわかった。すでにこのアプリはMac App Storeから削除されている。
Adware Doctorは、Macから、不正なファイルやマルウェアを除去するとして、米国の有料ユーティリティで1位、有料アプリ全体でも4位に入る人気アプリとなっていた。
しかしセキュリティ研究者Patrick Wardle氏が、ブラウザ履歴を含むユーザーデータをユーザーの同意なく中国に送信していることを発見した。
「Mac」向け人気アプリ、閲覧履歴を無断で中国へ送信--すでに削除(9/10)米国の右系陰謀論者で人気ラジオ番組のホストでもあるAlex Jones氏は8月上旬、Apple Podcast/iTunes、Facebookページ、YouTubeチャンネル、Spotify Podcastディレクトリから相次いでコンテンツの削除やアカウントの凍結を受けた。暴力的な発言を加護できなくなったAppleをきっかけに、テクノロジ各社がJones氏の言論の拡散のために、自社のプラットホームを使わせることを拒否した。
その一方、1週間のアカウント停止措置などにとどめていたTwitterに対しては大きく批判が集まっていたが、9月に入り、アカウントの凍結を実施した。
AppleはPodacstのリストからの排除という対応策で最も先行したが、Jones氏のアプリ「InfoWars」のApp Storeからの削除には猶予を与えていた。しかしAppleはアプリも削除し、Jones氏のコンテンツへのアクセスは非常に制限されることとなった。
アップルのApp Store、陰謀論者ジョーンズ氏の「Infowars」を追放との報道(9/10)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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