Microsoftは小型で低価格の「iPad」に対抗する、「Windows 10」ベースの新型ローエンドタブレットを発売した。それが「Surface Go」だ。
Microsoftのハードウェア戦略を注視してきた人々の頭の中には、おそらく1つの大きな疑問が浮かんでいるはずである。「なぜ?」という疑問だ。
Microsoftが「Surface」製品群で掲げていた自社の使命は、OEMパートナーが到達していない領域に達すること、つまり「Windows」デバイスにとって新しい、未開拓の市場/カテゴリを作り出すことだったはずだ。それでは、同社はなぜこの「Pentium」ベースの10インチデバイスを開発したのだろうか。
何しろ、iPadと競合するWindowsベースのデバイスは、さまざまなPCメーカーから多数発売されている。市場では、教育向けのWindows 10デバイスも提供されており、最も低価格のモデルは189ドル(約2万1000円)で購入可能だ。ほかにもビジネスの最前線で活動する人々(Microsoftはこれらの人々を「Firstline Worker」もしくは「F1」と呼んでいる)向けのPCやタブレットも登場している。
Surface Goの狙いは何だろうか。
MicrosoftはSurfaceハードウェアの目標を、MicrosoftとOEMパートナーが活用できる新たなニッチを作り出すことから、Surfaceの市場全体を拡大することへとひっそりと変更したようだ。Surface Goによって、MicrosoftはSurfaceデバイスを初めて使用する新しいユーザーの関心を引こうとしている。Surfaceをずっと欲しいと思っていたがこれまでは高すぎて買えなかった人もいるかもしれない。Surface Goのベースモデルは米国価格399ドルだ(日本価格は一般向けが税別6万4800円~)。あるいは、Surfaceがもたらす、従来のOEM製品より上質なコンポーネントや体験を望んでいる人々もいるかもしれない。
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