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大手携帯3キャリアは、次の成長をどこに求めるか--2017年度の決算を読み解く - (page 4)

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大きく対応が分かれた海賊版サイトのブロッキング

 今回の各社の決算会見では、漫画の海賊版サイトに対して政府が緊急対策として、ブロッキングの自主対応を促したことに関する質問が相次いだが、各社の対応は大きく割れている。まずドコモの吉澤氏は、海賊版サイトが「ビジネス、コンテンツの発展を阻害していることは誰もが認めている」とし、速やかな対応が必要と、他のNTTグループと同様、4月23日に対象サイトのブロッキングを実施。ブロッキングを徹底していく姿勢を見せている。

 一方でブロッキングに関しては、通信の秘密を侵害するとの声も多い。そのため他の2社は、あくまでブロッキングには慎重な姿勢を崩していない。実際、KDDIの高橋氏も「違法配信は止めなければいけないという思いはあるが、話題となった海賊版サイトはすでに見られなくなっている。通信事業者として守ることを慎重に対応していきたい」と話している。

 また、ソフトバンク代表取締役社長の宮内謙氏は、「社内で相当議論したが、(著作権侵害と通信の秘密の)両方の意見があり、線引きが難しい。国としても議論がこれからなされると思うので、その上で対応していきたい」と回答。両社ともすぐ対応を打ち出すのではなく、今後の議論の動向を見守りながら、対応を検討していく考えを示した。

 海賊版サイトとそのブロッキングに関する問題は、ここ最近急速に注目を集めたものであり、著作権侵害と通信の秘密に関する問題について、そもそもの議論が不足しているとの意見も多い。今後も同様の問題が多く発生する可能性は高いだけに、ネットワーク事業者だけに責任と判断を委ねるのではなく、行政やコンテンツ事業者など、あらゆる業種・業界を取り込んでの議論と結論が、早急に求められるだろう。

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