Duplexは今のところ実験段階だが、Googleアシスタントはその他の部分についてもアップグレードを続けており、一部の機能は米国で導入が開始されている。
例えば、音声の種類が増える。男声と女声あわせて6種類が新たに加わり、いずれも米国のアクセントで話す。女声の1つは、柔らかく和やかだ。新しい男声は、やや太く、いくぶん耳障りに聞こえるかもしれない。
「妻はこの声を嫌っている。『室内で聞かせないでほしい』というほどだ」と話しながら、Fox氏はニュースキャスターのように響く声を再生した。音声ライブラリの拡張を可能にしたのが、「WaveNet」という技術である。ボイスアクターが各種のトラックを録音するとき、所要時間も必要な音声サンプル数も大幅に減らすことができる。
音声に名前は付けられていない。スマートフォンの設定で、使いたい音声を選択する。Google Homeに接続していれば、好きな音声設定を選ぶだけで、スピーカがユーザーの声を認識し、選択したGoogleアシスタントの音声で答えてくれる。
歌手のJohn Legendの音声がGoogleアシスタントに追加されるという情報も発表された。
重要なのは、Googleアシスタントをもっとパーソナルな存在にすることで、この点はほとんどのアップデートに共通している。「使った人に、『音声アシスタントの声はこういうものだ』と思ってほしくない」、とFox氏は語った。
2018年夏の登場が予定されている別のアップデートで、「Pretty Please」というモードがある。このモードでは、Googleアシスタントに向かって命令するとき、「Please(~してください)」や「ありがとうございます」を付けて丁寧に話すよう促される。狙いは、子どもの、ときには大人のマナーを向上することにある。
Amazonも先月、子ども向けに設計した新しいラインアップの「Echo Dot」スピーカで、類似の機能を発表している。子ども向けのAlexaは、「~してください」という形で命令すると、「丁寧に聞いてくれて、ありがとう」と応答し、教育的にプラスの効果をもたらす。
Amazonの方がこうした子ども向け機能を先に発表したが、GoogleはPretty Pleaseにしばらく前から取り組んできたという。「何もかも、実際にはまだ生まれ立ての状態にある。Amazonと当社の両社ともこのような問題に取り組んでいるのは、不思議ではない」。Googleアシスタントの製品管理ディレクターを務めるLilian Rincon氏は、そう話している。
ほかにも、新機能はたくさんある。同時に2つの質問ができるようになる。例えば、「Kendrick Lamarは何歳で、最新アルバムのタイトルは何?」と質問しても、Googleアシスタントは続けて両方の質問に答えてくれる。また、続けて質問があるときには、もう一度「Hey Google」と言ってから聞きたい話題を繰り返す必要がなくなった。マイクが、聞き取り機能を閉じるまで8秒間、起動した状態を保つからだ。これまでは、質問が終わるとマイクは待機状態になっていた。
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