不動産管理や仲介などを手掛ける宅都ホールディングスは4月24日、民泊事業に参入すると発表した。賃貸管理経営で培ったコンサルティング力やサブリース契約の手法を民泊にも転用する。
民泊事業参入にあたっては、民泊事業会社である楽天LIFULL STAYと提携。楽天が「Rakuten STAY」としてブランドの貸与、監修をするほか、楽天LIFULL STAYが販売管理や運用代行を担う。
宅都ホールディングスは、不動産管理、仲介から開発までを手掛ける総合不動産会社。なかでも不動産管理に強みがあり、オーナー向けのコンサルティングから、賃貸住宅の修繕、入居者募集サポートまで、オールインワンプラットフォームを構築している。2017年度の管理戸数は2万4422戸で6年間で3倍に伸長。そのうち約9600戸はサブリース件数になり、入居率は96%を超えているという。
こうした賃貸業での運用実績を基に、資産運用の新たな収益モデルとして民泊事業をスタート。現在の賃貸に加え、マンスリーマンションや民泊を選択肢に加えることで、より収益性の高い運用をオーナーに提案する。
民泊におけるサブリースは、宅都ホールディングスのグループ会社でマンションや賃貸住宅の管理を請け負う宅都プロパティが、民泊の貸主から一括借り上げ、民泊運営をトータルで代行する。貸主には売り上げ、収益の変動にかかわらず、一定額の収入を保証する。
売り上げの上下変動にかかわらず、毎月固定の金額を支払う「100%サブリースプラン」と、固定額の保証に加え、売り上げが上がった場合その収益をシェアして支払う「レベニューシェアサブリースプラン」の2つを用意。万が一収益が悪化しても賃貸物件としての運用を視野に入れることで、空室損失のリスクを軽減する。民泊運営は年間営業日数の上限を180日に規制する必要があるが、残りの180日はマンスリーマンションとして営業するなど、自由度の高い民泊運営もできる。
宅都ホールディングスでは、2017年3月にコンドミニアム型ホテルの運用を開始するなど、すでに民泊事業を視野に入れた展開を始めている。将来的には、コンセプト型民泊として、例えば、訪問介護サービスや介護機器レンタルサービスなどが受けられる「メディカルサポート付き民泊ショートステイ」などの企画開発も進めていく。「民泊×サブリースという新しい選択肢を収益不動産の運用に与えていきたい」(宅都ホールディングス 代表取締役の太田卓利氏)としている。
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