第3四半期は「iPhone X」のリリースが間近に迫る時期だったが、新しい「iPhone 7」が1300万台出荷されたという。
調査企業Canalysは、Appleが報告した会計年度第4四半期(7〜9月期)の「iPhone」販売台数4670万台の内訳を新たに示した。
iPhone 7の出荷台数は1300万台で、2017年第3四半期に最も出荷されたスマートフォンとなった。Appleの2016年の主力製品であり、最近値下げされている。首位のiPhone 7に続くのは「iPhone 6s」で、出荷台数は790万台となっている。
Appleは第3四半期に、「iPhone 8」と「iPhone 8 Plus」も計1180万台出荷したが、発売直後の四半期で計1400万台以上を出荷したiPhone 7と「iPhone 7 Plus」には遠く及ばなかった。
それでもiPhone 8とiPhone 8 Plusの合計出荷台数は、サムスンの「Galaxy S8」シリーズを上回った。Galaxy S8シリーズの出荷台数は1030万台だった。
iPhone 8 Plusの出荷台数は630万台、iPhone 8は540万台だった。1四半期の出荷台数で、大型モデルの方が上回ったのは今回が初めてだとCanalysは指摘している。
iPhone 7とiPhone 6sに続いて出荷台数上位5製品にランクインしたのは、サムスンの「Galaxy J2 Prime」と「Oppo A57」(いずれも780万台)、「Oppo R11」(720万台)だった。
第3四半期の世界出荷台数は、前年同期比5.9%増の3億7590万台だった。
Appleは、7〜9月期のiPhone出荷台数が前年同期比で3%増加したと報告している。CanalysのアナリストBen Stanton氏によると、iPhone 6sや「iPhone SE」といった旧型モデルの出荷が増加したことが主な要因だったという。
「iPhone 7も9月の値下げ以降、出荷は堅調だった。Appleは第3四半期に成長したが、こうした旧型で低価格のモデルがiPhoneの総出荷台数を引き上げた形だ。ここではAppleのポートフォリオ戦略が明らかに功を奏している」
「iPhone Xの発売に伴い、Appleは5階層構成でiPhoneを販売しており、かつてないほどの広範な価格帯で『iOS』を提供している。これはAppleの新しい戦略だ。市場シェアを維持しようと積極的に取り組んでいるが、そのために堅固な利幅構造に妥協を許すことはしない」
企業全体としては、サムスンが最大のスマートフォンベンダーとなっている。第3四半期に8280万台のスマートフォンを出荷し、市場シェアは22%を占めた。出荷台数は前年同期比で8.2%増加した。Canalysによると、インドや中東で人気の高いJシリーズが成長をけん引したという。「Note8」の出荷台数は440万台だった。
第5位のXiaomiは、約87%増という驚異的な成長を見せ、同四半期の出荷台数は2800万台に達した。3位のHuawei(ファーウェイ)も、17%増の3910万台という素晴らしい成長を遂げた。
Stanton氏は、「ハイエンドにおける競争の場がAIやARへと移行する中、サムスンは後れをとっており、HuaweiやAppleなどの競合企業に追いつく必要がある」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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