トランスコスモスは9月5日、社会的影響力を持つインフルエンサーによるライブコマースサービス「me&stars」を展開するミーアンドスターズを設立したと発表した。
me&starsは、テレビなどで活躍している“トップオブトップ”のタレントや芸能人、デザイナーなどの文化人といった社会的に影響力を持つインフルエンサーを用いたライブコマースプラットフォーム。トランスコスモスが持つ、デジタルマーケティング、EC、コンタクトセンターノウハウを統合し、他にないコンテンツを配信することで、“プレミアム”な商品と体験を提供するとしている。
経営陣は、代表取締役社長兼CEOにシリアルアントレプレナーの佐藤俊介氏、CIO(Chief Innovation Officer)には俳優の山田孝之氏、インフルエンサーマーケティングに精通する小寺達也氏が取締役として就任する。また、構成作家として「山田孝之の東京都北区赤羽」の脚本・構成や、王様のブランチといった番組を手がけてきた構成作家の竹村武司氏が加わる。
具体的なサービスの詳細についてはまだ公開していないものの、iOSアプリでの配信を予定。ライブ配信とECを統合したプラットフォームになるとしており、決済はクレジットカードを使用する。佐藤氏は、「スターと呼ばれるインフルエンサーが直接出演して商品を売る。商品を購入した人に直接スターの人が会いに来てくれたり、一緒にアクティビティできるなどの体験をセットにする」という。
基本的にはスターの事務所と連携し、デジタルを使ったさまざまな可能性を探っていくとしており、商品の価格帯も数千円から、“ティム・クック氏とのランチ”のような高額な体験型商品にもチャレンジしたいと語る。
配信は、Netflixのような動画コンテンツ形式もあれば、テレビショッピングのような形式など、複数のパターンが考えられるとしている。また、スターについても、山田氏や小寺氏などのネットワークを使ってリクルーティングを進めていくほか、インスタグラマーなどSNSで影響力を持つインフルエンサーについても、徐々に強化する。
山田氏は、「まずは自分に何ができるのだろうと思いつつ、自分ができることをやっていく」と述べ、「俳優として長らく芸能界にいるので、スターたちとのつながりといった映画でのキャスティングプロデューサー的立ち位置」になるとし、「これからお声がけする人に何がマッチしているかを、僕なりの視点で言わせてもらうことができる」と、マネージャー視点としても役立てるのではとした。
また、CIO就任までの経緯として「2016年6月に小寺氏から面白い企画があると聞いた。まだたたき台だったが、それを見て自分なりに思うことがあり、いろいろと指摘していくうちに佐藤氏と話す機会があった。そのなかで、構成作家の竹村氏を誘ったほうが広く取り組めると4人で会社を作ることになった」とした。
ライブコマースでは、すでにC Channelやメルカリなどのプレーヤーが存在する。そうした競合との差別化について佐藤氏は「ほかのプラットフォームのインフルエンサーは中堅層で、これから知名度が上がっていく人々。我々は、トップオブトップのスターを集めて体験を提供するモデル。ターゲット層のレイヤーが違う」としたほか、「体験がセットになっている。スターが会いに来てくれるのはme&starsだけ」とした。
また、山田氏は「差別化を図ることも大事だが、本筋と外れてしまう。面白いものを真剣に取り組むだけ」と述べた。
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