デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)は9月5日、企業の働き方改革の取り組み状況や内容について調査し分析した「働き方改革の実態調査2017~Future of Workを見据えて~」を公表した。調査期間は6月1日から7月7日までで、上場企業144社を含む238社からの有効回答をもとに作成されたもの。
働き方改革については実施済、あるいは実施中の企業が、2015年調査と比較して34%から73%へと倍増。働き方改革の目的として「生産性の向上」を掲げる企業は87%、次いで「従業員の心身の健康の向上」が76%、「従業員満足度の向上」が74%となっている。企業目線の効果である生産性のみならず、従業員目線の働きがいや働きやすさを重視する企業が多いという。
実施施策としては「長時間労働の是正」が86%、「業務の見直し」が62%と多く、次いで「組織風土改革/意識改革」(47%)、「オフィス環境の整備」(40%)、「在宅勤務・オフィス外勤務の促進」(39%)と続いている。
働き方改革の効果を感じている企業は全体の49%と、約半数程度。従業員の満足も得られたと回答した企業は全体の28%にとどまっているという。
実際に長時間労働是正への取り組みが進む一方で、「ある程度の長時間労働は仕方がないという雰囲気がある」(59%)、「時間当たりの生産性はあまり評価されない」(53%)という結果を背景に、「組織風土面での変化は十分ではない」と同社では指摘している。
このほか、調査結果には自宅作業を認めている企業、社外(サテライト・カフェ)での作業を認める企業共に増加しており、モバイルの使われ方がより多様になってきていること、RPA(単純作業の自動処理化)や人工知能(AI)の導入に関心のある企業の割合は6割超に 上るが、実際に導入した企業は全体の10%(RPA)、3%(AI)にとどまっていることなどがまとめられている。
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