D2Cは4月17日、サイバー・コミュニケーションズと共同で、インターネット広告市場でのデバイス別広告費、広告種別広告費、動画広告費の調査結果を発表した。媒体社を対象とした調査のほか、電通が2017年2月に発表した「2016年 日本の広告費」を元に調査結果を集計。市場規模と予測については、D2Cとサイバー・コミュニケーションズが独自に推計している。
2016年のインターネット広告媒体費は1兆378億円。そのうち、スマートフォン向け広告費は6476億円(62%)、PC向けは3902億円(38%)と、スマートフォン広告費が初めて6割を超えた。2016年と2015年で比較してみると、2016年は、スマートフォン広告費が前年比130%と増加した一方、PC広告費は前年比93%と減少した。
両社では2017年の市場規模として、スマートフォン広告費が8010億円と前年比で124%、PC広告費は3579億円で前年比92%と推測。スマートフォン広告費は引き続き高い成長率を示し、PC広告費は減少傾向が続き、スマートフォン広告費はインターネット広告媒体費全体の69%に達すると予測されるとしている。
また、近年急速に成長している動画広告の市場規模に関しては、2016年の動画広告費は推計で869億円で、インターネット広告媒体費全体の8.4%を占めていることがわかった。2017年の動画広告費は1224億円を見込んでおり、前年比141%と引き続き高い成長率を示すと同社では予測している。
広告種別の割合では、運用型広告費が7383億円(インターネット広告媒体費の71%)であり、その他は予約型広告費が1538億円(同15%)、成果報酬型広告費が1457億円(同14%)だった。
運用型広告費では、スマートフォン広告(5020億円)がPC広告(2363億円)を上回っており、全体でもっとも高い比率(48%)となっている。また、予約型広告費でも、スマートフォン広告の823億円(8%)がPC広告の716億円(7%)を上回っている。
2016年のスマートフォン広告費を種別に見てみると、運用型広告費が5020億円(78%)、予約型広告費が823億円(13%)、成果報酬型広告費が633億円(10%)の順となり、予約型広告費が成果報酬型広告費を上回った。
スマートフォン向けの運用型広告費を分類すると、検索連動型広告費が2162億円(33%)、その他運用型広告費が2003億円(31%)、ソーシャル型広告費が854億円(13%)。広告種別の成長率では、ソーシャル型広告費が最も高く163%、次いで予約型広告費が149%、その他運用型広告費が130%、検索連動型広告費が123%、成果報酬型広告費が103%の順となった。
2016年のPC広告費を広告種別に見てみると、運用型広告費が2363億円(61%)、成果報酬型広告費が823億円(21%)、予約型広告費が716億円(18%)。より細かい種別では、検索連動型広告費が1368億円(35%)、その他運用型広告費が868億円(22%)、ソーシャル型広告費が127億円(3%)となった。
また、PC広告費の種類別成長率は、その他運用型広告費が119%、成果報酬型広告費が109%、ソーシャル型広告費が104%の順で伸びたものの、これまで比率の高かった検索連動型広告費は88%、予約型広告費も69%と減少した。
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