3月2日までスペイン・バルセロナで開催されたモバイル業界最大の展示会「Mobile World Congress 2017」で、Motorolaはミッドレンジの最新機種「Moto G5」「Moto G5 Plus」を発表。Amazonと提携し、音声アシスタントサービス「Amazon Alexa」を統合する計画も明らかにした。
2014年秋に中国Lenovoに買収されたMotorolaは、「Moto」というブランドで事業展開を進めている。Motoブランドでは”Hello Moto”というキャッチの下、カラフルで斬新な色使いのマーケティングを展開している。
2017年のMotorolaは、ここ数年で最も活発だった。MWC開幕前日のプレス発表会で、Motorola Mobilityを率いるAymar de Lencquesaing氏(Lenovoモバイルビジネスグループ共同プレジデント 兼 Motorola Mobility会長 兼 プレジデント)は、「Motoブランドへの評価は良い。2016年第4四半期(10~12月期)の出荷台数は前四半期比20%伸びた」と業績をアップデートした。
インド、ブラジルではシェアはナンバー2、中国を除く世界スマートフォン市場ではLGを抑えてシェア4位になったとのことだ。目標は「世界3位」。そのためには、Huaweiを超える必要がある。
なお、Gartnerによる世界スマートフォン市場の2016年第4四半期のシェアは、首位がApple(17.9%)、2位がSamsung(17.8%)で、以下Huawei(9.5%)、Oppo(6.2%)、BBK(5.6%)となっており、Motorola/Lenovoは上位5社から漏れている。
2016年にMotorolaの事業を加速させたのは、2013年に導入したMoto Gシリーズの最新機種「Moto G4」だ。ミッドレンジのスマートフォンで、de Lencquesaing氏によると、「Motorolaのスマートフォンとして過去最大のヒット」という。
実際、Moto Gシリーズは、Android黎明期に米国で大ブームとなった「Droid」を上回る成功とも言われている。Motorolaの最高マーケティング責任者(CMO)であるJan Huckfeldt氏は、Moto Gの位置付けを「Moto Gはプレミアムの機能を求めやすい価格で提供する、プレミアムとミッドレンジの架け橋」と説明した。
2017年のMWCでは、Moto Gの最新機種としてMoto G5とMoto G5 Plusを発表した。画面サイズはG5が5インチ、G5 Plusは5.2インチ、それぞれオクタコアのSnapdragon 625 2GHz、Snapdragon 430 1.4GHzを搭載し、ボディはメタル素材を採用した。
会期中に開かれたラウンドテーブルで、モトローラ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長のDanny Adamopoulos氏は、Moto G5とG5 Plusを日本でも販売すると述べた。背景には、2016年にSIMフリー市場に向けて投入した「Moto G4 Plus」の成功があるようだ。
「Moto G4 Plusは小売を中心にいい反応をもらっている」とAdamopoulos氏。その前の「Moto Z」とともに、活気付くSIMフリー市場の波に乗れたと見ているようだ。Moto 4G Plusは1月にAndroid 7.0のアップデートを行ったところだ。
それを受けてのMoto G5/G5 Plusの投入となる。モトローラ・モビリティ・ジャパンは3月中旬に発表会を予定しており、そこで発表されるものと思われる。
MWCではもう1つニュースがあった。モジュールによる機能拡張が可能な「Moto Z」「Moto Z Play」に装着できるモジュール(「Mods」)として、新たにPower Pack、ワイヤレスチャージャー、ターボチャージャー、ゲームパッドなどが登場する計画であることが発表された。
Motorolaのde Lencquesaing氏は、Moto Zを購入するユーザーの多くはModsを使いたいと考えており、「Moto Zで消費者は、未知の機能が追加される可能性があるスマートフォンを購入できる。これは初めてのことだ」と語った。
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