モトローラ・モビリティ・ジャパンのAdamopoulos氏によると、地域によりよく売れるModsは異なるとのこと。日本ではハッセルブラッドカメラ(Hasselblad True Zoom)のModsが人気で、全体の43.5%を占めるが、北米ではバッテリ、オーストラリアは半分以上がスピーカーとのこと。地域により好みが分かれており、Modsによりユーザー個別のニーズをしっかり汲み取っていることがうかがえる。
MWCではまた、Amazonと提携しAmazonの音声アシスタント機能「Alexa」を統合していくことが発表された。すでにHuaweiが北米向けの「Huawei Mate 9」でAlexa対応を明らかにしており、Motorolaの動きはこれに続くものとなる。
「2017年内に深いレベルでの統合を実現する。ボタンを操作することなく、Alexaに話しかけて端末を操作できる」とMotorolaは説明。端末への統合とともに、Alexaが利用できるModsも予定しているという。
プレス発表会には、AmazonのAlexaボイスサービス・Alexaスキル担当ディレクターのJon Kirk氏が登場し、Alexaのエコシステム戦略について語った。「我々はスクラッチからコンピューターを考えた。クラウドを利用して音声で制御されるコンピューターで、会話という自然な方法で情報を得たり自分の周囲にあるデバイスを制御できたらどうか」と、Amazon EchoとAlexaの開発エピソードを明かす。
そうやって開発されたAmazon Echoは2014年に発表、Amazonはエコシステムを拡大すべく2015年6月に「Alexa Skills Kit」「Alexa Voice Service」をローンチした。Alexa Skills Kitは既存のAlexa製品に機能を構築できるもので、Voice ServiceはAPIのセットだ。「Alexaにアクセスする選択肢を顧客に提供する」とKirk氏は語る。
その狙い通り、開発者からは高い関心が寄せられているという。Motorolaとの協業については、「スマートフォンは(Alexaにとって)エキサイティングなチャンス」と述べ、「毎日のタスクやニュースを調べたり、Uberを呼ぶといったことを音声でできる」と述べた。
Alexa統合について説明したMotorola Mobilityグローバルプロダクトマーケティング担当シニアディレクターのJames Thiede氏は、Alexa採用の理由を「市場シェアが高いから」と説明する。だが独占的なものではなく、Google Assistantについても「ユーザーに選択肢を提供する」と述べ、対応していく意向を表明した。
日本市場の成長の鍵を握るのはSIMフリー市場だ。MM総研によると、2016年9月の国内の独自サービス型SIMの契約数は前年比62%で増加したという。「日本はタフでチャレンジが多く、ユニークで、楽しい市場」と言うAdamopoulos氏は、「2017年もSIMフリー市場の拡大に合わせて成長したい」と意気込む。同時に、通信事業者とも話し合いを進めており、今後通信事業者経由で同社の端末が提供される可能性もありそうだ。
なお、Lenovoのスマートフォンについては、市場を見ながら適したブランドを提供していくという。MotorolaとLenovoの両ブランドが強いというインドのような市場もあるが、現状の日本や米国ではMotorolaブランドのみで展開していく方が良いと考えているようだ。
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