自動車は今や走るコンピュータとなりつつあるため、自動車業界が(テクノロジ業界からの競争圧力を受けて)AIを取り入れているのは当然の流れだ。Tesla Motorsなどの企業が開発する自動運転技術は一段と洗練されてきているが、ドライバーがハンドルから手を放すことはまだできない。だが、自動運転技術は2017年に研究段階を終えるだろう。これは、AIスケジューリングボットを手がける企業X.aiのCEOであるDennis Mortensen氏の予測だ。
高速道路での運転に限られるものの、「本格的な自動運転の構想は10通り以上あり、そこから本当の意味で完全自律の機能が登場するだろう」とMortensen氏は語る。
なぜAIは手軽になりつつあるのだろうか。GoogleとFacebookは2016年、中核となるAIプログラムを誰もが使えるオープンソースソフトウェアとして公開した。「Amazon Web Services」は、企業が必要に応じてコンピューティング能力を利用できる代表的なサービスだが、ここにもAIのサービスが追加されている。マウスを数回クリックし、クレジットカードを登録すれば、コンピュータが使えるようになるのだ。
しかし、コンサルティング企業PricewaterhouseCoopersのチーフテクノロジストChris Curran氏によると、AIの利用はまだ音声認識のような狭い範囲の処理に限定されるという。普遍的なAI、つまり人間の脳に近いものが登場するのは、当分先ということだ。
Curran氏は「どんな質問をしても答えを見つけてくれるデータサイエンスボットが登場するのは、さらに先の話だ」と述べている。これはGoogleが「Googleアシスタント」で目指している方向性で、同アシスタント機能は2016年にリリースされたチャットアプリ「Google Allo」、スマートスピーカ「Google Home」、スマートフォン「Google Pixel」に搭載されているが、究極のデジタル頭脳にはほど遠い。
テクノロジ企業各社は、2017年に最先端技術をさらに進化させるだろう。以下にその例を挙げる。
いずれは、スマートフォンやテレビに向かって話しかけるのがバカげているとは感じられなくなるかもしれない。「テクノロジとスタイルのバランスを取るため、人がデバイスに話しかけやすくなり、しかもその姿がクールに見えるよう、懸命に取り組んでいる」(Tepper氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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