Donald Trump氏が大統領選で、一般投票の得票数でも勝利した。
クリントン財団は、1億3700万ドル相当の違法な武器弾薬を購入した。
Hillary Clinton氏の電子メール流出に関する捜査に関わった米連邦捜査局(FBI)捜査官が無理心中で死亡しているのが見つかった。
ローマ教皇がTrump氏を支持した。
この数週間、上記の話をインターネット上で読んだとしたら、はっきりさせておこう。全部でたらめだ。
だが、これらのニュースをGoogleあるいはFacebook上で見たとしたら、虚偽だとは分からないかもしれない。Googleは米国時間11月14日、「Google News」で選挙結果を検索したユーザーに対して、上記の一般投票に関する記事をトップに表示した。その他の記事は、Facebook上に野放し状態で表示され、多数の「いいね!」を獲得して共有され、閲覧された。
これは問題だ。なぜなら、FacebookとGoogleは、いまやインターネット上で人気を二分する最大のサービスだからだ。両社はまた、デジタル広告で成り立っている。従って、FacebookとGoogleに虚偽ニュース問題があるならば、すなわちインターネット自体に虚偽ニュース問題があることになると主張する向きがある。そうだとしたら、一般大衆にとって良くないことだ。
米調査機関Pew Research Centerで研究副所長を務めるJesse Holcomb氏は「ニュース分野におけるデジタルおよびソーシャルメディアの役割に関するわれわれの調査結果の大部分は、これらが米国の行動様式に非常に大きな役割を果たしていることを示唆している」と語った。
その上、米国人の10人に4人はオンラインでニュースを読んでいると同氏は語った。従って、GoogleとFacebookがでっちあげを目立たせれば、それを非常に多くの人々が目にすることになる。
「Googleは、政治的に中立な立場の人々にとっての重要な情報源だ」とHolocomb氏。Googleは「一般に信頼される情報源」であり、Facebookは「ソーシャルウェブ全体に影響を及ぼす」という。
虚偽ニュースをめぐる懸念は、共和党候補のTrump氏が大方の予想に反して大統領選で勝利を獲得した11月8日に頂点に達した。この選挙結果を受けて、同氏を中傷する人々はFacebookをはじめとするウェブサイトに出回っていた虚偽ニュースが同氏の勝利を助けたと主張した。
メディア専門家らは、大手インターネット企業がニュースの配信に使っているアルゴリズムの仕組みをほとんど明かさないことにいら立っている。GoogleもFacebookも、オンラインに何を表示し、何を表示しないかを決定する際に使うシグナルのタイプについては説明している。例えば先ごろ、Facebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏は自身のFacebookページに投稿し、ニュースフィードの進化について説明するFacebookの公式ブログへのリンクを示した。
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