Facebookは、Donald Trump氏の大統領選勝利を後押ししたのだろうか。
Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は先週、Facebookが偽情報の拡散を放置したことが投票結果に影響を与えた可能性があるという考えについて、「非常にばかげた考え方」だと語った。この発言は、Facebook上でシェアされた偽情報がTrump氏の勝利に貢献したとする主張が多く現れたことを受けたものだ。
そして今度は、Facebookがニュースフィードをアップデートしていれば、拡散する偽情報への対処に役立っていた可能性があるとする報道がなされた。これはGizmodoが米国時間11月14日に報じたもので、Zuckerberg氏と同氏のチームは、結局そのアップデートをリリースしなかったという。Gizmodoはこの情報を、このアップデート計画について直接知っているという2人の匿名の情報筋から得たとしている。
このソフトウェアアップデートは、Facebookのフィードを流れる偽情報の「評価を下げるか、または削除する」ために導入される予定だったとGizmodoは報じている。しかし、このアップデートは右翼系のニュースサイトから発信されたと思われる記事を不釣り合いなほどブロックしてしまうため、Facebookが政治的に偏っているとの印象を持たれたくないとの判断から、導入が見送られたようだという。
では、政治的に偏らないようにすることで、Facebookは共和党候補を支援する結果となってしまったのだろうか。
Facebookの広報担当者は14日、「特定の政党に与える影響を考慮してニュースフィードの変更を実施したり取りやめたりした事実はない」と述べた上で、Gizmodoの記事は「真実ではない」と語っている。
では、Facebookが政治的に偏向していると見られることを懸念するとしたら、その理由は何だろうか。Gizmodoによれば、これは2016年5月に起こった論争に起因するものだという。Facebookは、「トレンドトピック」から保守的なニュースサイトの記事を排除するようスタッフに指示していたとして非難を受けた。そのため、Facebookはすべてのサービスを見直し、政治的偏りが一切現れないようにしたとGizmodoは報じている。
「彼らが偽情報を排除するツールを持っていたことは間違いない」と情報筋の1人はGizmodoに対して述べている。
こうした偽情報の中には、実在しないDenver Guardianの記事として、Hillary Clinton氏の電子メール流出に関与したFBI捜査官が死亡しているのが見つかり、無理心中した可能性があるというものもあった。ローマ法王がTrump氏を支持したという情報もあった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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