アマゾンジャパンは10月28日、「Amazon マーケットプレイス」の販売事業者が自社配送する商品を、Amazonプライム対象商品として販売できる新しい配送サービス「マケプレプライム」を開始した。アメリカ、イギリス、ドイツに続いて4カ国目での提供となる。
マケプレプライムは、販売事業者の自社出荷商品を、Amazonプライム対象商品としてユーザーに販売できるプログラム。一定の基準をクリアした配送システムを持つ販売事業者に限り、一度アマゾンに在庫を提供することなく、プライム対象商品として販売できる。すでに、自社で高度な配送システムを持つ事業者では、在庫をアマゾンに分散させる必要がなくなる。
アマゾンでは、商品の在庫保管や発送を代行するサービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を提供しているが、在庫が薄いロングテールの商品や、他の販売チャネルと並行して販売しており、在庫を一括管理したいケース、温度管理や大きな商品、カーバッテリーといった危険物などFBAをこれまで利用できなかった商品や販売事業者でも、プライムでの配送サービスが提供可能となった。
販売事業者にとっては、プライム商品として、より多くのユーザーの目に留まり、販売機会を増やすことができる。また、消費者からすると短時間で商品が届き、到着時間も詳細に分かるプライム商品の選択肢が増えることになる。また、マケプレプライムの対象商品は、FBAと同様にアマゾンのカスタマーサービスが1次対応を肩代わりする。24時間365日での受け付けが可能だ。
マケプレプライムへの参加にはいくつかの条件がある。まずは、販売中の商品で、販売事業者が設定できる配送サービス「マケプレお急ぎ便」を利用しており、期日内配送が96%以上を占めること、配送状況を確認できる配送手段を94%以上利用していることが前提となる。
配送サービス自体はヤマト運輸、佐川急便など配送状況がわかるサービスの利用で配送品質をキープできるが、アマゾンジャパンセラーサービス事業本部事業本部長の星健一氏によると「倉庫から迅速に出荷できるシステムが重要なポイント」としている。なお、プログラムの参加については、事業者向けツール「セラーセントラル」側で申請可能か確認できる。
正式なローンチは10月31日。先行としていくつかの販売事業者で夏から利用しており、プライム対応による販売数向上も見られたという。同社によると、最終的な目標としては、アマゾンが販売するすべての商品をプライム対象にしたいとしている。
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