朝日広告社は9月8日、マスおよび、デジタルマーケティング領域における統合マーケティングコミュニケーションの開発・推進の一環として、日本IBMの「IBM Watson 日本語版」を活用した新たなキャンペーンマネジメント手法の実証プロジェクトを実施したと発表した。
ビッグデータから見込顧客のパーソナリティと広告レスポンスをリアルタイムに分析・把握して、広告表現とメディア配信を機能的にコントロールするプロジェクト。リアルタイムの広告運用と抽出された見込み顧客のパーソナリティを統合し、広告効果の最大化を目指す。今回は、テレビCMのリアルタイムデータとソーシャルデータをもとに分析・評価し、テレビCMやデジタル広告運用の改善を実証する。
プロジェクトでは、ゼータ・ブリッジがソニーと共同開発したCM自動認識システムが生成したテレビのメタデータから、当該キャンペーンのCM投下をリアルタイムで感知。瞬時にCM接触者のソーシャルメディアへの投稿などの反応・行動を、Watsonの「Watson Personality Insights」が個人のパーソナリティを数値化。広告主にとって最適な顧客を発見する。
今後、抽出したテレビCM反応者のパーソナリティに合わせて、最適な「テレビCMやデジタル広告の出稿プランニング・実行」と「クリエイティブの調整・改善」の運用を検討する。例えば、より優良顧客にリーチしやすい時間帯へのプランニング、パーソナリティに合わせたクリエイティブの変更などについて、運用の可能性が広がるとしている。
また、年齢・性別などのデモグラフィック属性に加えて、「心理的な傾向」「ウェブ上での行動履歴情報」を利用した、心理・行動ターゲティングにより、一歩踏み込んだターゲットリーチを実現するとしている。さらに、将来のキャンペーンでのテレビCMおよびデジタル広告プランニングへの活用、パーソナリティに合わせたクリエイティブ開発への応用が可能となるとしている。
これにより、テレビCMとデジタル広告を合わせたターゲットリーチの最大化や、より顧客に最適化したコミュニケーションの提供を目指すという。
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