Appleは「iTunes Store」の利用者に独占配信する番組を制作することについて、テレビのプロデューサーや制作会社と交渉してきたという。匿名の情報筋がビジネスニュースサイトのThe Streetに語った。
米国時間1月29日に掲載された記事によると、その番組はまた、ケーブルテレビに近いサービスの一環として、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏が率いるAppleが9月に発表する可能性もあるという。
テレビ番組をめぐる状況はこの数年間で劇的に変化し、Amazon.comとNetflixが主要な役割を担うようになった。両社は、映画やテレビ番組をネット経由でストリーミング配信することにより、視聴者のケーブルテレビ離れを促している。さらに両社は、従来の制作スタジオを回避して独自の人気番組を制作し、コンテンツサービスを増強してきた。
Amazonの「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」は2016年1月、ゴールデングローブ賞テレビの部ミュージカル/コメディシリーズ部門で作品賞など2つの賞を獲得した。また、Netflixの「アンブレイカブル・キミー・シュミット」も、同社の数ある有名番組の1つだ。同じくNetflixの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」は、2015年にゴールデングローブ賞テレビの部で作品賞を受賞した。
Amazonの場合、オリジナル番組は、「プライム」有料会員向けサービスの一部である「プライム・ビデオ」のコンテンツとして編成されている。もしAppleがこの業界に進出するなら、オリジナルの独占コンテンツは、iTunesサービスへの強力な呼び水となり、「iPhone」「iPad」「Apple TV」の販売を促進する可能性がある。
Appleでインターネットソフトウェアおよびサービス担当シニアバイスプレジデントを務めるEddy Cue氏と、iTunes向けコンテンツ担当バイスプレジデントのRobert Kondrk氏が、この構想についてハリウッドの重要人物らと交渉してきたと報じられている。The Streetの情報筋によると、交渉は2015年後半に始まったが、まだ契約には至っていないという。
Appleは、The Streetの報道についてコメントを避けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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