日本マイクロソフトなどが参加する業界団体「Windowsクラスルーム協議会」は11月28日、教育ITに関するイベント「Education Day」を都内で開催した。午後から行われた実践事例セッションでは、「Microsoft Showcase Schools」に認定されている教育IT先進校6校の教師が、それぞれの学校で実践している教育ITの取り組みを紹介した。
Microsoft Showcase Schoolsは、Microsoftがワールドワイドで約150校の教育IT先進校を認定し、IT分野で教師や生徒を支援するプログラムだ。2015年度の認定校として、日本から6校が選出されている。本レポートでは、実践事例セッションに登壇したShowcase Schools認定校5校のうち、3校の教師が話した内容を紹介する。1人目の日野市立平山小学校 折茂慎一郎氏は「学校と家庭の学びの接続を行うOneNote Class Notebookの活用」というテーマで、同校の取り組みを語った。
平山小学校では、2015年から「ひの@平山小」という産学官協同プロジェクトを実施している。日野市と同校とで学校・家庭・地域の連携型教育体制の構築を推進しているほか、信州大学や東芝、シャープ、日本マイクロソフトの協力のもと、学習記録を活用した学びと指導の実証研究を行っている。
同校では1~6年生の全学年でWindowsタブレットとOneNoteを授業で活用しているが、例えば6年生は、移動授業で日光市を訪れる前に現地の写真をOneNoteに貼り付け、俳句を作る授業を行った。これにより、児童の想像力を膨らませて、実際に訪れたときにより強く記憶に残してほしいとする。折茂氏はOneNoteやタブレットを使った授業の感想として「つまずきのある子どもに対して非常に効果的だった」と語った。
同校はまた、2013年から文部科学省研究開発学校として「学ぶ内容の再編成」を行っている。具体的には、未来へ生き抜く力をはぐくむ新教科の創設を目指し、防災教育を基盤とした「生き抜く科」という教科研究を続けてきた。生き抜く科の授業の中でも、児童に自宅の場所がどのように変化したかなど歩きながらまとめる「平山今昔マップ」の作成にOneNoteを活用している。この授業でのOneNoteの活用は1週間前に始めたばかりのため、まだ具体的な成果につながっていないが「深い学びを目指したい」と折茂氏は語る。
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